新たに手ブレ補正機構を搭載した12倍ズーム搭載デジカメ――DiMAGE Z3夏のデジカメ特別企画(2/3 ページ)

» 2004年09月01日 11時00分 公開
[市原達也,ITmedia]

持ちやすいグリップタイプ

 グリップタイプの形状もあいまって、操作性はとてもよい。撮影時に持って歩く際もグリップが大きく飛び出しているのでホールド性もよく、誤って落としてしまうこともないだろう。

 操作ボタン類の配置もよく、感覚的に操作できる。大きく360度回転するモードダイヤルもよい。マクロボタンとフラッシュボタンがモードダイヤルとシャッターボタンの間にあり、右手の人差し指で操作できるのはとてもよい。

モードダイヤルは大きく使いやすい。ダイヤルの手前にはズームレバー、奥にはマクロボタンとフラッシュモードのボタンがある

 なお、高倍率ズームレンズを搭載したデジタルカメラでは、手ブレ防止の意味でもビューファインダーで撮影することが望ましい。この際、背面にこのボタンがあると親指で探すか、一度ファインダーから目を離して操作する必要があるが、この位置にあれば、ビューファインダーを覗いたまま操作できる。

 電源ボタンが撮影と再生を切り替えるレバーの中心にあるので、最初は電源スイッチが分かりにくいが、2度目から迷うことはないので大きな問題ではないだろう。

CCDを動かす手ブレ補正機構

 DiMAGE Z3で搭載される手ブレ補正機構は「CCDシフト方式」と呼ばれるものだ。レンズを動かして手ブレを補正するキヤノンや松下電器産業に対し、コニカミノルタフォトイメージングはCCDを動かすことで手ブレを補正している。

 方式は異なるものの、手ブレ補正はシャッター速度で2〜3段分の手ブレ補正が行えるとのことなので、スペック的にはキヤノンの「PowerShot S1 IS」や松下電器産業の「LUMIX FZ-3」、「同FZ-20」などと同等と言える。

 コニカミノルタフォトイメージングによると、1/60秒のシャッター速度で撮影しても、1/500秒程度のシャッター速度で撮影した場合と同程度まで補正するという。

 実際に撮影してみたが、ほとんどの状況で手ブレなく撮影できた。手ブレ補正機構には常に手ブレを補正する「標準」と撮影時のみ補正を行う「露光中のみON」、手ブレ補正を行わない「OFF」の3つから選べる。

 手ブレ補正機構は望遠撮影時などで細かなアングル調整がしにくいことがある。少しだけアングルを変えようとすると、手ブレと見なされてワンテンポ遅れて表示されるためだ。しかし、DiMAGE Z3では気になることはなかった。

手ブレ補正機構は、常に手ブレを補正する「標準」と、撮影時だけ手ブレ補正を行う「露光中のみON」、手ブレ補正を行わない「OFF」の3つがある

 ピントの合う速度は高速な部類に入る。ピントがなかなか合わずにシャッターチャンスを逃すということは今回の撮影ではなかった。1秒間に50フレームというスムーズな液晶画面のほか、12倍光学ズームと手ブレ補正機構、約1秒の撮影間隔などの機能で、思ったときにいつでもシャッターが切れる。

 ただ、少し気になった点がフォーカス精度である。被写体がぼけて背景にピントが合ってしまうことが時々あった。原因は不明だが、曇りの日にISO80相当にして望遠撮影を行うときは、絞りも開き気味になるので気を付けるとよい。また、ビューファインダーや背面液晶モニタで確認した際には気が付かないこともあったので、こまめにチェックするとよいだろう。

まれにピントが背景に合ってしまことがあった。このシチュエーションでは10枚ほど撮影したが、ほとんどが背景にピントが合ってしまっている(オリジナル画像はこちら

 DiMAGE Z3は有効画素数400万画素CCDに、高倍率ズームレンズと手ブレ補正機構を搭載したデジタルカメラとしてはもっとも軽量コンパクトである。これだけの機能を搭載して本体のみ約335gに抑えられている。普段から持って歩き、手軽に高倍率ズームと手ブレ補正機構を利用したい人におすすめの製品だ。

DiMAGE Z3、作例

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