ニコンは9月13日、デジタルカメラで撮影した画像を無線LANなどで転送可能な「PTP/IP」技術を確立したと発表した。同技術を開発した米FotoNationと米Microsoftと協力し、実用化・製品化を進める。まずプロ用一眼レフカメラなどに搭載し、その後コンシューマー製品にも導入する。
同技術は、USBを使った画像転送で使われているPTP(Picture Transfer Protocol)を拡張し、Ethernet上でも利用できるようにしたもの。
ニコンは昨年、IEEE 802.11bを採用した画像ワイヤレストランスミッター「WT-1」を発売。デジタル一眼レフカメラ「D2H」に装着すると無線LAN経由でPCに画像転送が可能だったが、FTP接続だったため、接続の確立にカメラやPCの設定が必要だった。
PTP/IPなら従来に比べ接続設定が容易になる。同技術を搭載したワイヤレストランスミッターを近く発表する予定だ。またコンシューマー向けデジタルカメラ「COOLPIX」シリーズにも搭載していく計画。
さらに、PictBridge対応プリンタとカメラを無線LANで接続したり、DVDレコーダーなどに組み込んで画像をファイリングする、といった用途も想定。広くコンシューマー製品への搭載を目指し、カメラ映像機器工業会(CIPA)に標準化を働きかける。
Microsoftは、同技術を拡張し、音楽ファイルや動画ファイルも扱えるようにした「MTP」の開発を進めている。
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