カノープスがNVIDIAからATIに乗り換えた「わけ」グラフィックスカード

» 2004年10月27日 17時59分 公開
[長浜和也,ITmedia]

パフォーマンスから画質にシフトしたカノープス──「MTVGA 9600XT/X600Pro」

 カノープスが久々にグラフィックスカードをリリース。採用したGPUはこれまでのパートナーNVIDIAからライバルATI Technologies製にシフト。かつて「SPECTRA」シリーズで鳴らしたカノープスだけに「ハイパフォーマンス」に期待するベテランユーザーも多いだろう。

 しかし、今回投入されるPCI Express対応グラフィックスカード「MTVGA X600Pro」が搭載するのはRADEON X600Pro。AGP対応の「MTVGA 9600XT」にはRADEON 9600XTが実装されている。

赤地に白抜き文字はPCI Express対応の「MTVGA X600Pro」で白地に赤字はAGP対応の「MTVGA 9600XT」どちらもファンレス冷却機構を採用した静音重視のグラフィックスカードだ

 ともに、世代的には一つ前のGPUである。最新のRADEON X800XTやRADOEN X700ファミリーを採用しなかった理由について、カノープスは「グラフィックスカードのコンセプトが変化したため」と述べる。

 SPECTRAシリーズがターゲットとしていたのは、ベンチマークで好成績を叩き出せるパワーを重視する「ベンチマークプレーヤー」。しかし、時代は流れて、今やベンチマークプレーヤー用のマシンはベンチマークにしか使えない特化PCになってしまった、とカノープスはいう。

 「実用的なPCで使えるグラフィックスカードとして、ビデオプレーヤー(A&V目的に特化したPCユーザー、という意)に最高峰の製品を提供していく」と方向転換したカノープス。旧世代ミドルレンジを採用した理由もNVIDIAからATIにGPUを切り替えた理由も「ビデオプレーヤー」にターゲットを絞ったからこその選択であると説明する。

 「優れたビデオ出力機能やハイビジョン出力機能などを備えているATIのGPUは、カノープスがグラフィックスカードに求めるコンセプトとベストマッチしている」とA&V利用を意識したMTVGAシリーズ。当然のごとく冷却ユニットにはファンレス構造を採用。薄型大面積のヒートシンク二つをヒートパイプで連結し、カードの表と裏に振り分けて実装する。

ヒートパイプで連結されてカードの表裏に振り分けられたヒートシンク。表側ヒートシンクはAGPに隣接するPCIスロットに干渉しない厚さになっている

 製品にはDVI出力コネクタに接続するSビデオ/コンポジット複合ケーブルが同梱され、ハイビジョン出力(D1〜D4)に対応。同梱されているコントロールソフト「FEATHER for A」を利用すると、MTVGAシリーズに直接ハイビジョンTVを接続してPC画面やPCに保存されているコンテンツデをD4 720Pの解像度で表示できるようになる。

 FEATHER for AはMTVGAシリーズのために開発されたソフトで、再生画像を全画面で表示してもFEATHERの機能が使えるようにユーザーインタフェースを改良している。従来のFEATHER同様、TV視聴や録画関連の機能もサポートしているので、PCに同社のMTVX2004/MTVX2004 HF/MTVX2004USBを組み込むことで、ビデオデッキPC的操作も可能になる。

全画面表示でもメニュー表示を可能にできるようにインタフェースを改良した「FEATHER for A」

FEATHERも2004から2005に進化

 MTVX2004シリーズに同梱されているFEATHER2004もインタフェースを大幅に改善された「FEATHER2005」にバージョンアップした。10月27日から出荷されるMTVX2004シリーズからFEATHER2005に切り替わるほか、10月20日以降にMTVX2004シリーズを購入したユーザーは無料でダウンロードできる(事前にユーザー登録が必要)。

 従来のMTVX2004ユーザーは、12月上旬に出荷される予定のパッケージ版「FEATHER2005 Premium Edition」(実売予想価格6980円)を購入するか、ダウンロードで入手できる「FEATHER2005」(価格3980円)を入手する。

 FEATHER2005 Premium Editionは、FERATHER2005に「おまかせ録画キット」「DVD/MPEG4作成キット」をセットにしたパッケージ。それぞれのキットはダウンロードでも購入可能だ(「おまかせ録画キット」の価格は1000円、「DVD/MPEG4作成キット」の価格はfor MTVX2004で1200円、for MTVX2004USBで1000円)。

 FERTHE2005のインタフェースは大幅に変更され、メニュー体系や全画面表示のメニューレイアウトなどは、DO VAIOやWindows XP MediaCenterEditionに近いものになっている。静止画や音楽ファイルも含めた統合コンテンツプレーヤー機能に、デジタル家電で難しい30倍スムーズ再生、テレビ王国を利用したiEPGによるキーワード自動録画機能に加え、ネットワーク配信機能やマルチ同時録画機能もサポートする。

MTVGA X600Proと4枚のMTVX2004を組み合わせたシステムのデモ。FEATHER2005ではマルチカードによる複数同時録画も可能になった

このほか、簡単な操作性を重視したUSBキャプチャーユニット「テレビまるごとDVD」も発表。12月上旬出荷予定で実売予想価格は1万6800円。「HDDへ保存」「保存した番組をDVDに記録」など、機能を必要最小限に抑えて使いやすさを向上させている。録画モードも「高画質」「標準」「長時間」の3種類のみ

いっしょに紹介された持ち運びができる超小型軽量のロッドアンテナを豆ちゅー2004にセットした姿はなんとなくプリティー。出荷は11月上旬からで実売予想価格は1470円

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