値下げでメインストリーム市場を目指すTablet PC

» 2005年01月29日 08時48分 公開
[IDG Japan]
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 投入から約2年を経て、MicrosoftはTablet PCの価格を引き下げてメインストリーム市場で普及を目指す構えだ。ただ、値下げだけでは不十分だと見るアナリストもいるほか、Microsoftの取り組みを支持しているPCベンダーはそれほど多くない。

 Microsoftと東芝、Acerなどのベンダーはニッチ市場を抜け出して、Tablet PCの主要ターゲットをオフィス外労働者や医療、保険などの特定業界に絞らずに済むようにしたい意向だ。東芝とAcerは今年、従来モデルほど薄くも軽量でもパワフルでもないが、価格を25%引き下げたTablet PCを発売する。

 過去1、2年でMicrosoftはPCメーカーや部品サプライヤーと協力してTablet PCの製造コスト引き下げに努めたと、Microsoftのモバイルプラットフォーム部門ディレクター、ロバート・ウィリアムズ氏は説明。その結果、新しいTablet PCはこれに匹敵するノートPCに比べて100〜200ドル高い程度に収まるはずだという。

 東芝の米国法人は1〜3月期中に、コンシューマー/スモールビジネス向けのノートPC「Satellite」シリーズとして新しいTablet PCを出荷する計画だ。この「Satellite R15-S822」は1599ドルで、小売店で広く販売される初の東芝製Tablet PCになると、同社デジタル製品部門ディレクター、テリー・クロニン氏は話した。

 新規参入したAveratecはもっと先を行っている。同社は昨年半ば、1350ドルのTablet PCを出荷、小売店で発売された。ワシントン州レドモンドのMicrosoft本社では、従業員数人が会社のクレジットカードで、地元のCostco Wholesaleで売られていたAveratecのマシンをすべて買い占めた。

 Gartnerのアナリスト、デビッド・スミス氏は、Tablet PCがもっと広く普及するためには価格も大切だが、アプリケーションも非常に重要だと指摘。「Tablet PCをメインストリーム市場に持ち込むためには値下げだけでは十分ではない」と話している。

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