PC向けCRT、2007年に“日本の絶滅危惧種”に

» 2005年03月11日 18時40分 公開
[ITmedia]

 電子情報技術産業協会(JEITA)がこのほど発表した「情報端末装置に関する市場調査報告書」によると、液晶への置き換えが進むPC向けCRTディスプレイの需要が急減し、2007年には国内出荷が3000台にまで減る見通しだ。青紫色レーザーを搭載したPC向け光ディスク装置は、2007年から需要が伸びるとしている。

 2004年のPC向けCRTの世界出荷台数は前年比11%減の5964万台。2005年以降は毎年20〜30%程度減り、2007年には2186万台まで落ち込む見込みだ。

 国内の減少スピードはさらに早い。2004年は同56%減の48万台。2005年は同72%減の14万台にまで減少する見通しだ。2006年にはその半分の7万台に、2007年には一気に3000台にまで落ち込むと予測している。

 液晶ディスプレイは順調に出荷を伸ばしている。2004年の世界出荷台数は同36%増の6764万台と、初めてCRTを超えた。低価格化が普及を後押しし、2005年には同41%伸びると予測。2007年には1億2414万台となり、世界市場の85%を液晶が占める見通しだ。

 PC用記録型DVDドライブの世界出荷も伸び、2004年には5400万台(同135%増)を出荷し、DVD-ROMドライブ(3520万台)、CD-R/RWドライブ(4440万台)、CD-R/RW&DVD-ROMコンボドライブ(4650万台)を抜いた。2005年にCD-ROMドライブ(2004年に6200万台)を逆転する見込みだ。HDDの大容量化により、大容量なバックアップ媒体が必要とされているほか、PCの高性能化で動画など大容量データを処理をするユーザーが増えたことが要因という。

 今年後半には青紫レーザーを搭載したPC向け光ディスクドライブが登場する見込み。しかし当面は記録型DVDドライブが市場の主役を担い、次世代ドライブの需要が伸び始めるのは2007年になるとしている。

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