第25回 イベントと思い出の関係 〜「愛・地球博」編今日から始めるデジカメ撮影術(1/4 ページ)

» 2005年06月23日 00時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 まもなく夏休み。行楽シーズン。いろんなイベントへデジカメを持って出かける人も大勢いるだろう。イベントへ行ったなら当然たくさん写真を撮るのだが、帰ってきて、あるいは何年かあとに「これってどんなのだっけ」とならないよう、撮るべきカットはしっかり押さえて帰りたい。イベントを楽しみつつ、目と耳でしっかり味わいつつ、後から思い出しやすいようカメラでもしっかり納めるという「今も将来も楽しめる贅沢なイベント体験」が今回の目標だ。

「愛・地球博」でイベント撮影を撮ろう

 この夏最大のイベントといえば、愛知県で行われている「愛・地球博」。万博である。

 こういうイベントを撮るとき重要なのは、2つ。1つは入場から帰路までちゃんと撮っておくこと。デジカメなら歩きながらでも気軽に撮れるので、大容量のメディアを用意してどんどん撮るべし。

 イベントはその場で目と耳で楽しむのが一番なのだが、一見どうでもいいシーンでもいろんなところで撮っておけば後から「ああこれは〜だったよね」と思い出す手がかりになる。とりあえず何でもかんでも撮っておこう、である。

 2つ目は「広く見渡す目」と「自分自身の目」の両方を意識すること。写真とは面白いもので、その人が普段何に注意して見ているか、どういうものに目を惹かれるかが露骨に出る。つまり自分の目についたものばかり撮ることになるのだ。

 でも後で見返したり家族やら親類やらに写真を見せて説明しようとすると、いささか都合がよくないのだ。とあるパビリオンで見たその国のアクセサリがすごく可愛かったからそれを撮った……はいいけど、どのパビリオンだったか忘れた、ではつまらないではないか。

 そこでお薦めは、必ずそのパビリオン名がわかるようにちょっと離れたところから広角で1枚おさえておくこと。これともっと近寄って個々の面白いと思ったものを撮った写真をペアにするよう意識すればあとでどこで撮ったのか忘れちゃうこともない。

 人を撮る、場所を撮る、面白いと思ったものを自分の趣味で撮る。この3つを念頭に置きつつ、いってみよう。

入場から撮っておこう

 会場へ入る前に撮影。リニモの駅から一番近いゲートは北ゲート。混雑しているかと思いきや、正午を過ぎていたので閑散。無理に朝早くから行かなければいいのだ。

 ここはやはり入場前に1枚撮っておきたい。

「愛・地球博」という文字が入るように……でも人が米粒ほどの小ささ
そこでかなり前に出てきてもらった。これならちょうどいい感じ

 パビリオン前で撮るときも同じ。パビリオン全体を撮ると人が米粒になり、人を大きく撮るとどこのパビリオンだか分からなくなる。重要なのは距離感だ。

 壁だけがあっても分かりづらいので、壁からもっと離れ、会場が少し見える位置でもう一度撮った。

「愛・地球博」は高い建物が少ないので外から見るとそれほど派手ではない

 そして入場したら広くて起伏がある会場を歩きながら記念写真。

起伏がある会場全体を見渡しながら1枚。でも人が多いのでどうしても他の人に埋もれちゃう。

 会場の雰囲気を残しておくならいいけど、一緒に行った人をちゃんと撮るならポイントを絞ろう。

ズームを望遠側にして撮ればOK。背景の方が明るくて普通に撮っては彼女が暗く写ってしまうので+1の露出補正をかけてある

 会場を歩いていたら何気ない撮影スポットがたくさんある。そういうのはマメにチェック。

木でできたモリゾーとキッコロの前で。会場は暑いので帽子はお薦めアイテム。帽子をかぶっていると顔が影になって暗く写ってしまうので、そういうときはストロボを強制発光しよう

 今回の万博会場は、もともと土地の地形を生かして作られた「愛知青少年公園」という広い公園に作られているので、とにかく広くて起伏がある。そのため「グローバルループ」という会場を一周する大通りを1つ用意し、そこからパビリオン群にアクセスする作りになっているのだ。

グローバルループの手すりから中を見下ろして1枚。広角側で撮ると風景が広く入るので会場の雰囲気が分かる
逆に望遠側で撮ると背景が少しボケて写る範囲も狭くなる。後ろのゴンドラは会場の北の端と南の端を結ぶショートカット用。1人600円。ゴンドラを背景に入れるため、少し下から撮った
会場の方がグローバルループより低かったので万博ならではの万国旗を一緒に、ベンチの上に立って高いところから撮ってみた

 広い会場では撮影する高さで撮れるものが変わってくるので、いろいろ試してみるとよい。

パビリオンを回ろう

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