Olivettiブランドが新プリンタで復活

» 2005年07月01日 09時36分 公開
[IDG Japan]
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 かつてタイプライターで、その後プリンタとコンピュータで欧州で名をはせたOlivettiを、イタリアの通信企業Telecom Italiaが企業・コンシューマー向けIT製品のブランドとして復活させる。

 Telecom Italiaは、このブランド復活に2億ユーロ(2億4100万ドル)を投じる。最初は新しいコンシューマー向けインクジェットプリンタの開発にフォーカスする計画だと、同社は6月29日付けの発表文で述べている。

 同社によると、このプリンタは複数の有名デザイナーがデザインを手がけ、「すぐに理解できるインタフェース」とよく知られているアイコンで確実に使い勝手の良さを実現するという。

 その1つ「Any-Way」は、有名な工業デザイナーのジェームズ・アービンとアルバート・メダがデザインしたマルチ機能プリンタ。今年9月に5種類のモデルが投入される。上位モデルにはBluetoothやWi-Fiなどのワイヤレス機能が搭載される。

 「My-Way」は米デザイン会社IDEOがデザインしたポータブルフォトプリンタ。こちらも9月に発売される。

Any-Way(左)とMy-Way(右)

 来年には国際的に有名なデザイナー、ジャスパー・モリソンもデザインチームに加わる予定だ。

 Olivettiには長く波乱に満ちた歴史がある。同社は1908年、イタリアのイブレアとトリノでカミロ・オリベッティ氏によりタイプライターメーカーとして設立された。後にプリンタとコンピュータに事業を拡大し、インターネットブーム初期には通信にも参入した。

 同社はTelecom Italiaに対抗するイタリアの携帯電話会社Omnitel、固定回線事業者Infostradaの主要出資者だったが、後にTelecom Italiaの支配持ち分を獲得するためにこれら2社の株式を売却した。

 世紀の変わり目にインターネットバブルが崩壊した時、Olivettiは何度か所有者が変わった。最終的には2003年にTelecom ItaliaがOlivettiに完全に統合され、Olivettiは社名をTelecom Italiaに変えることに同意した。

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