HDDを内蔵できる、“ちょっと変わり種”なネットワークメディアプレーヤー──「MOVIE COWBOY」(後編)(3/4 ページ)

» 2005年08月05日 11時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

サーバソフト不要のネットワーク再生機能

 MOVIE COWBOYは、LANを利用したネットワーク再生機能の搭載も特徴的だ。Windowsのファイル共有機能を利用し、PC上の共有ファイルにアクセスするという仕組みで、競合製品の多くで必須となるPC側のサーバソフトが不要だ。

 もちろんサーバソフトが不要であるかわりに、Windowsでのファイル共有とGuestアカウントを有効にしておく必要がある。マニュアルではWindows XP Professionalにおいては、Windows XP Home Editionのファイル共有機能と同等になる「簡易共有機能」の利用を推奨しており、実際、簡易共有を使うことで本機からあっさりとPC上の共有フォルダにアクセスできた。

photo 再生するコンテンツの選択メニューでは「MOVIE COWBOY」のIPアドレスも確認可能。DHCPクライアントとして動作させている場合には便利そうだ

 Windows XP Professional使用ユーザーで簡易共有を利用しない場合は、アクセスを許可するユーザーとして「Guest」か「everyone」で「読み取り」だけを許可していてもOKだ。本製品は「Guest」として共有ファイルにアクセスする仕様となっているからだ。

 ただしこの場合は、アカウントを追加しただけではうまく共有フォルダにアクセスできない場合もあり、少々手間取った。筆者の場合は一度簡易共有に切り換え、アクセスしたいフォルダに本製品からアクセスし、この上で再度簡易共有を無効に設定するとうまくいった(というかこの方法でないとほとんど駄目だった)。

photo コンテンツを選択するとLAN上のPCの一覧が表示される。PCを選択すると共有フォルダの一覧が表示される。あとは再生したいファイルを選択するだけだ

 コンテンツの再生は内蔵HDDの場合とほとんど同じだ。起動直後に、もしくは「MAIN PAGE」より「PC-NETWORK」を選択。再生するコンテンツの種類を選択すると、LAN上のPCの一覧が表示されるので、ここから接続するPCを選択すればその共有フォルダにアクセスできる。基本的な使い勝手は内蔵HDDと同じで、再生開始時に待ち時間が気持ち多いかな、という印象だ。

 なお、ネットワーク再生ではMPEG-4のみの対応、つまりMPEG-1/2は正式サポートしないとしているが、物理的な制限はされていない。試しに9Mbpsの高ビットレートで録画したMPEG-2ファイルの再生を試してみたが、映像・音声ともに途切れとぎれになってしまった。もう1つ、RD-XS57で録画し、PCにインポートしたMPEG-2ファイルも平均4Mbps程度までならビットレートに関わらず映像表示はスムースなのだが、音声が途切れとぎれとなり、うまく再生できなかった。

 しかしPC用TVキャプチャーカード、カノープス「MTV2000Plus」、日本電気「SmartVision HG2/R」で録画したMPEG-2ファイルに関しては、ビットレートが平均4Mbps前後までなら問題なく再生できた。PC上に保存されているISOイメージファイルに関しても、ビットレートが4Mbps前後まではとくに問題なく再生できたというイメージだ。

 どうやら高ビットレートのMPEG-2ファイルに関してはネットワークと再生処理の部分で処理能力が足りなくなるようである。標準ビットレートレベルのMPEG-2ファイルでも音声がAC3フォーマットであると(RD-XS57からインポートしたMPEG-2ファイルは音声がAC3)、同じような問題が発生するみたいだ。ただし(もちろん保証の限りではないのだが)、一般的なPC録画環境で録画した、ビットレートが平均4Mbps程度までのMPEG-2ファイルの再生であれば、一応できると見てよいだろう。

軽快、快適な操作間も魅力、DVDドライブ不要派には魅力のメディアプレーヤー

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