「ハードディスクの死」を予測するSamsung

» 2005年09月14日 17時01分 公開
[IDG Japan]
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 ハードディスクはわずかな時間を生きており、安定したフラッシュメモリに取って代わられることになる。Samsungの半導体部門CEO(最高経営責任者)チャン・ギュ・ホアン氏はこう語った。

 Samsungは、50ナノメートル技術を使った16ギガビットNAND型フラッシュチップを発表したばかりだ(9月12日の記事参照)。同氏の予測はこれを基にしている。

 「NAND型フラッシュ技術は、平均12カ月ごとに記録密度が倍増し続けている」とホアン氏。これは、Samsungの16ギガビットフラッシュチップが、PDAやMP3プレーヤーなどのモバイルデバイスからノートPCに広がるということを意味する。

 このフラッシュチップを搭載したノートPC用の32Gバイトメモリカードが登場するだろうと同氏は主張した。Samsungはこのチップを2006年後半に量産開始するため、こうしたメモリカードは2006年末か2007年に登場すると見られる。50ナノメートルプロセスを使うということは、セルサイズは1ビットあたり0.00625平方マイクロミリ、60ナノメートルプロセスを使ったこれまでのチップから25%縮小されることになる。

 もしもSamsungの見方が正しければ、来年のこの時期までには、32ギガビットNAND型フラッシュチップが発表されるだろう。これを使ったメモリカードの容量は64Gバイトになる。その1年後には、128Gバイトメモリカードが実現する。そうなればNAND型フラッシュはデスクトップPCにも進出するかもしれない。

 フラッシュメモリをノートPCに搭載した場合、ハードディスクならダメになってしまうような衝撃を受けても、壊れることはないだろう。だがフラッシュチップは読み込み・書き込みサイクルの点で限界がある。永遠に持つわけではない。

 もちろん、メモリカードにはコストと消費電力の問題もある。

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