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» 2005年10月10日 15時30分 公開

「なにもかもが“はやく”“最高”が望まれる」──F1チームを支えるテクノロジー(1/2 ページ)

BMW Williams F1 Teamのテクニカルスポンサー、HP。チームへの技術提供として実践投入されるそのテクノロジーはどのようなものなのか、そして一般ユーザーにはどのような影響・効果があるのだろうか。

[岩城俊介,ITmedia]

 10月7日〜9日、三重県・鈴鹿サーキットでF1日本グランプリが開催された。

 近年のF1は「世界で最も技術力が問われるスポーツ」と言われる。そして全19のグランプリは200カ国以上でテレビ放映され、その視聴者は約1億6000万人にものぼる。

 その技術力を幅広い視聴者層にアピールできることで、F1にも多くの企業がテクニカルスポンサーとなり、それはチームへの技術提供という形などで実践投入されている。

photo PCUPdate読者であれば、たとえばボーダフォン、AMD、オリンパス、エイサー(以上フェラーリ)、インテル、松下電器、KDDI(トヨタ)、NTTドコモ(ルノー)、SAP、コンピュータ・アソシエイツ、AT&T(マクラーレン)、そしてヒューレット・パッカード(ウイリアムズ)などおなじみの企業も多い

 その中の1社ヒューレット・パッカード(HP)は、BMW Williams F1 Team(ウイリアムズ)の基幹ともいえる、コンピュータシステム全般を担っている。

 ITインフラは、クライアントPC(タブレットPC、ノートPC、デスクトップ)、シングルユニットサーバ(C8000)、2ノードのクラスタ(HP Cluster Platform 4000)、ミラーリングシステム(HP OpenView Storage)、プリントシステム(HP Designjet 1050C、Deskjet 500 PS、ほかレーザー/インクジェットプリンタなど多数)、現場における無線LANなど、最新鋭のソリューションを提供している。

photo 整備中のクルー。背後にそのデータを確認しているクルーが、そしてリアルタイムにピット内サーバのほか、各拠点でデータが共有されるようなシステムになっているという

 設計、テスト、製造からレースマシン完成、レースでの結果、そして後のフィードバックまで、レースで成功するには“時間”という要素が非常に重要となる。なかでも近年のF1はサーキット場だけでなく、風洞実験やシミュレーションなどファクトリ作業部分をいかに効率的に迅速に行うかという点が、成功を収める大きな要因の1つであることは周知の通りだ。

 HPはHP DL360およびDL145をベースに標準化されたサーバを300台導入し、クルー用クライアントから、ピット内デスクトップ・ワークステーション、マシン開発のための風洞実験用システム、本拠地イギリス・グローブのオフィスなどに至るまですべてが同社製品で構築されている。ソフトウェアもモジュール式コンポーネントを採用することにより、レース場現地・テスト地・本拠地含む複数のオフィスといった各拠点がネットワークされ、リモートコントロールやファイル共有できるシステムが備わっている。

photo クルーも当然HP製マシンを使っている。パームレスト部インジケータの位置、背面インタフェースの並び方、ヒンジ部の色から、現在のHPノートモデルラインアップの中から想像すると「Mobile Workstation nw8000」と思われる

市場にフィードバックされる、F1の開発・処理速度とシステム

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