起動ディスクになりうるストレージはHDDだけではない。Ultra ATAやSerial ATAでつながるメディアであれば、DVDディスクやフラッシュカードも利用できうる。とくにCFやSDメモリカードは可動部がないため騒音もないというメリットがある。
今回試したエム・ティ・ジー「MTG-6617」は、CFをSerial ATA接続で利用できる変換アダプタだ。これまでUltra ATA接続タイプにていつくかの製品が出回っていたが(レビュー参照)、こちらはSerial ATA接続タイプとなる。
MTG-6617は背面PCIブラケットに設置し、Serial ATA接続するもので、Type I/IIのCFとマイクロドライブ対応スロットが搭載される。電源はFDD用の4ピン電源コネクタを用い、ジャンパー設定によってCF側の電圧を3.3ボルトと5ボルトに切り替えられる。
設置は簡単だ。電源ケーブルとSerial ATAコネクタを接続し、背面ブラケットにMTG-6617を装着すれば準備完了。最近のCFは3.3/5ボルト双方に対応しているので、多くの場合、ジャンパーは初期設定の3.3ボルトのままでOKだ。Serial ATA接続なので、Ultra ATA対応のそれのようなマスター/スレーブも設定する必要はない。
CFを起動ディスクにする場合、ネックになるのがまずその容量だ。たとえばWindowsだと、2000 Professional以下のバージョンは1Gバイト以下でインストールが可能だが、XPを普通にインストールする場合は約1Gバイト以上、つまり2Gバイト以上のメディアが必要になる。
というわけで今回は2GバイトCFを用意し、起動ドライブとして活用してみることにした。使用したのは85倍速(読み込み速度 最大12Mバイト/秒)タイプのアイ・オー・データ機器「CF85-2G」である。
Windows XPのインストーラ開始直後に「F6」キーを押してSerial ATAドライバをインストールすれば、あとは通常と同じ進行だ。
とりあえず起動してみてまず驚いたのは、Windows XPのロゴが表示されて切り替わるまでの時間の短さ。ロゴ下に流れるバーのようなものが2回流れきる前に画面が切り替わるイメージだ。起動ディスク以外は同スペックの既存PCで試すと、目視で4回は流れる。
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