CESの開催に合わせて急遽発表されたAMDのプラットフォームブランド「AMD LIVE!」コンシューマー製品への展開。AMD LIVE!のブランドは「ユーザーは自宅の複数の部屋でデジタルメディアコンテンツへの接続や保存、配信、アクセス、視聴をシームレスで楽しめ、(これらのコンテンツを)どこへでも携帯して楽しめる」ことを目指す、となるとその向かう先はまさに「Viiv」と同じ方向、ということになる。
そのViivが正式に発表された基調講演の直後に設定されたAMDのローンチイベントである。これは、何も起こらないはずがない。きょうもまた、強烈なカウンターパンチが炸裂するに違いない。
ということで、「夜の8時から始まります」という、Web媒体としてはちょっと迷惑な時間ながら(その日取材してきた結果を夜に記事にするので)、これは行かねばなるまい。
と、向かった先はラスベガスの超豪華ホテル「MGM Grand」。しかも、会場はホテルに併設されているコンベンションセンターではない。猛烈にだだっ広い「カジノ」の奥にある大規模ライブスポット「Studio 54」である。
ちょっと、技術系イベントを行うような雰囲気と構造ではないが、たしかに、AMD LIVE!を讃え、Viivにカウンターパンチを喰らわせる強烈なメッセージを「吼える」にはベストのコンディションだ。
……違和感ありありのわれら報道陣はステージを正面から見下ろすポジションを確保。万全の取材体勢を敷いたっ!
が。周りは「いやいや、きょうも終わった終わった。一杯どう?」モードに突入している。どうも、というか完全に「基調講演」という感じではない。
貴重な「原稿執筆時間」とそれ以上に大切な「睡眠時間」が刻一刻と消えていくのに、周りは「ちょっと一杯」モードから「きょうはとことん飲むぞ」モードにギアチェンジ。ええぃ、もう帰ろうかっ、でも、仰天するニュースが飛び出してくるはこういう状況だしなー、と帰るに帰れなくなってすでに1時間。
ステージにスポットライトがあたって、司会者のコールが轟く。
「レディース!アンド!ジェントルマン!」
うっ、こ、これは完全に「講演」という状況ではない。しかし、その後、AMDのCEOであらせられるヘクター・ルイズ氏をはじめとする、AMDスタッフが登場。「短い」コメントを続けざまに述べる。
彼らが姿を消したステージに、こんどはバンドが登場。洋楽に疎い私には彼らが誰なのかまったく分からなかったが、聴衆のボルテージは最高潮に。曲が始まると総員ヘッドバンギング状態に陥った
曲は続く。「イベントにちょっとゲストで登場した人気バンドが2、3曲」という次元ではなく、1時間半たっぷりと続くフルライブであったのだ。ギュィィーンと盛り上がった10時過ぎ。最後の曲が終わって、ローンチイベントもお開き!……って、ホントにAMD LIVE!のローンチイベントだったのか?
ああ、なるほど、AMD LIVE!だけに「ライブ」なんですね!こりゃまた1本取られました!
というわけで、「AMD LIVE!の構成要素はデュアルコアCPU以外にチップセットも含まれるのか?」「HDオーディオやコンテンツ供給はどうなるのか?」という疑問は謎のままだったけれど、Viivとは別な意味で猛烈に盛り上がった「AMD LIVE!のローンチイベント」であった。
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