IDF Japan 2006の2日めに行われた基調講演は「デジタルホーム」「ソフトウェア」「モビリティ」の3部構成。ノートPCやUMPCを扱う「モビリティ」講演ではIntelモビリティー事業本部副社長兼チップセット事業部長のリチャード・マリノウスキー氏が「Santa Rosa」をはじめとするこれからの次世代製品の動向を説明した。
「インターネットの次に来るものはパーソナライゼーションだ」と述べるマリノウスキー氏は、PCも携帯電話もインターネットも急激に普及する前に「変曲点」が存在し、パーソナライゼーションも現在そういった局面にあるという。
しかし、同時にマリノウスキー氏は本格的な普及を阻害する要因「全世界的に見るとブロードバンドインフラを使える人口は依然として少ない」「インターネットはモバイル利用に十分対応していない」を解決しなければならないと主張する。
この問題を解決するためにインテルが送り出すのが「UMPC」でありノートPCでありWiMAXである。ノートPCはいままで登場してきたテクノロジーをベースにして、2006年にはMeromコアCPUが登場し、性能に対する電力効率がさらに向上する。このMeromコアの登場によってNapaプラットフォームはリフレッシュされるが、2007年には次期モバイル向けプラットフォームのSanta Rosa(開発コード名)が登場する予定になっている。
マリノウスキー氏はSanta Rosaの実働評価キットで動態デモを行い、「第4世代グラフィックスコア」や起動時間が従来の5分の1程度になる「Crestline」チップセットと「Robson」メモリモジュールの組み合わせ、IEEE 802.11nをサポートする無線LANモジュール「Kedron」といったSanta Rosaに実装される新しい機能を紹介した(ここに出てきた名称はすべて開発コード名)。
WiMAXについては、2.3〜2.5GHz帯を利用する個人のノートPCで使えるPCカードタイプのモバイルWiMAXカードがインテルから2006年後半に登場する予定だ。さらに、無線LANに関する条件が異なる世界各国でも使えるようにしたWiFiとWiMAXに対応するマルチバンド RFチップも紹介された。
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