LinkBoost機能とEPPを利用して、nForce 590 SLIの“メーカー謹製”クロックアップ機能を試してみたい。この機能が有効になるための条件は先に述べたとおりだが、今回はGeForce 7900 GTXを2枚とEPPに対応したCorsairのメモリ「TWIN2X2048-6400C4」(800MHz、4-4-4ー12)と「TWIN2X2048-8500C5」(1066MHz、5-5-5-15)を用意して標準状態と比較した。
標準状態のシステム環境 | |
CPU | Athlon 64 FX-62 |
チップセット | nForce 590 SLI |
マザーボード | FOXCONN C51XEM2AA |
メモリ | DDR2-800 |
容量 | 1GB |
ビデオチップ | NVIDIA GeForce 7900 GTX |
ビデオメモリ | 512MB |
ビデオドライバ | NVIDIA ForceWare 90 |
標準解像度 | 1024x768ドット、32ビットカラー |
ハードディスク | WesterDigital WD360 |
フォーマット | NTFS |
OS | Windows XP Professional+ServicePack2+DirectX9.0c |
LinkBoostの有効と無効は、BIOSセットアップメニューで行える。今回は、LinkBoostを無効にした状態と有効にした状態のそれぞれで比較してみた。無効にした状態でHyper Transport、PCI Express X16が8Gバイト/秒となるが、有効にした場合には25%%の10Gバイト/秒となる。結果は以下の通りだ
FarCry Hardware OC Benchmark v1.4 8xAA 16xAnisoとDOOM3 timedemo demo1 UltraQualityのうち、解像度がXGA(1024×768ドット)では効果がないどころかLinkBoostを有効にしたほうが下回っている。一方で、SXGA(1280×1024ドット)ないしはUXGA(1600×1200ドット)では有効にしたほうが上回っているので、高解像度になればLinkBoostの効果がでてくるという傾向がうかがえる。この傾向は3DMark06でも同様である。
以上の結果はある意味妥当なものだ。2つのGPUを接続するバスを速くしたとしても、そこに流れるデータが多くないなら意味がない。交通量が少ない2車線の国道を4車線にしても効果ないのと同じだ。これに対して、高解像度ではそれだけ流れるデータが増えるので効果があるのだと考えること。ただし、それも劇的な効果があるのかと言われれば、「ちょっとだけ」としか言えないところが苦しいが、もっと負荷がかかるゲームであればさらに効果がでる可能性はある。
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