そのボディ、耐500kgf級――ここまで進化したHPのビジネスモバイルPC(1/2 ページ)

» 2006年06月08日 11時01分 公開
[兼子忍,ITmedia]

堅牢性と高度なセキュリティ機能

「HP Compaq nc2400 Notebook PC」(U1300/12W/512/60/X/e/XP)。241,500円

 日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)の「HP Compaq nc2400 Notebook PC」は、12.1インチワイド液晶を搭載するモバイルノートPCだ。機密情報を安心して取り扱えるセキュリティ機能と、持ち運ぶさいの衝撃から本体やHDDの破損を防ぐ信頼性を兼ね備え、同社製PCのビジネスラインの一端を担う。ラインアップには、ここで紹介するCD-RW/DVDドライブ内蔵モデルのほか、光学ドライブを省いて約1.29キロを実現した携帯性重視の1スピンドルモデルも用意されている。

 横幅282ミリ、奥行き213ミリのコンパクトな本体には、12.1インチのワイド液晶を搭載する。解像度は1280×800ドットと、一般的な1024×768ドット表示の液晶に比べ横方向で25%、縦方向で4%ほど広いため、資料を参照しながら文書を作成する場合などに複数のウインドウを余裕を持って表示できる。また、DVDなどのワイド映像をフル画面表示する場合でも、画面のほぼ全域を利用することが可能だ。

 ただし、ビジネス向けノートPCとしてリリースされる本機は、視認性を優先して非光沢タイプのパネルを搭載しており、光沢パネルに比べてあっさりとした発色となっている。とはいえ、屋外や光源直下での外光の映りこみは、光沢のものに比べ大幅に軽減されるため、実用性を第一に考えるべき本機にとっては非光沢パネルの採用は正解だろう。

 一方、利用シーンに応じてバッテリー構成を柔軟に選択できるのも特徴の1つだ。標準バッテリーで約3.6時間の駆動が行えるほか、大容量バッテリーなら6セルタイプで約7.5時間、さらに容量の大きい9セルタイプで約11時間の長時間駆動を実現できる。重量は最大で312グラムほど増えるが、それでも全体で約1.8キロに収まっており、モバイル用途でも実用的な範囲だ。出張などでバッテリー性能を重視したいときには心強いだろう。

液晶ディスプレイ(写真=左)と大容量バッテリー(写真=右)

500kgfの加圧に耐える 液体こぼしにも強い――まさにタフ仕様

 本体は、モバイルノートPCとして手軽に持ち歩けるコンパクトサイズながら、極めて高い堅牢性を備える。同社の試験では、500kgfの加重を加えても、液晶とボディに損傷が一切見られなかったとしており、ラッシュアワーの満員電車に持ち込んでも、圧迫が原因となる破損の心配はなさそうだ。また、衝撃によるHDDの破損防止策として搭載された「HPモバイルデータプロテクションシステム3D」は、落下だけでなく揺れや振動も検知してHDDのヘッドを安全領域に退避させる。この仕組みのユニークな点は、液晶ディスプレイを閉じると感度を向上させ、細かい“揺れ”にも反応するようになるところで、本機を手に持って移動するさいにどこかにぶつけてしまった場合でも、その衝撃でHDDが破損するのを防いでくれる。ちょっとした油断から、HDDに蓄えた大事なデータを消失してしまう心配を最小限に抑えられるのは非常に頼もしい。

 また、落下と並んで頻繁に発生するトラブルである「液体こぼし」への対策が取られている点も特筆できる。キーボードの裏側に防水素材を貼り付け、底面の排水溝から内部に侵入した液体を放出する仕組みにより、万が一キーボードに飲み物をこぼしてしまった場合でも、マザーボードやドライブ類といった重要なパーツに浸水するのを防いでくれる。液体こぼしの事故を完全に保証するものではないが、高価な修理費と修理にかかる時間的なロスをできるだけ抑えられるのだ。

天面(写真=左)と底面(写真=右)
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