そのボディ、耐500kgf級――ここまで進化したHPのビジネスモバイルPC(2/2 ページ)

» 2006年06月08日 11時01分 公開
[兼子忍,ITmedia]
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情報漏えいをがっちりガードする充実の機能

指紋認証センサー

 ビジネスシーンでは顧客情報など漏えいが許されないデータを扱うこともある。特に職場や自宅以外に持ち出して使うモバイルPCの場合、セキュリティ機能は今や欠かせない要素の1つだ。本機は指紋センサーによりWindowsのログイン認証やスクリーンセーバーのロック解除、Webサイトへのアクセスを制限することが可能で、第三者にデータを盗み取られる心配を最小限に抑えている。なお、本機の指紋センサーは、指の深い層にある真皮を読み取ることで、乾燥した指や、傷や汚れのある指など、従来の指紋センサーが苦手としていた指でも、高精度で本人認証を行なうことができる。

 また、セキュリティチップによるデータ暗号化のほか、各種ポートへのアクセス制限やリムーバブルメディアの使用許可などは、付属ツールの「HP ProtectToolsセキュリティマネージャ」から一括して管理できる。さらに、HDD内のデータはBIOSから完全に消去することが可能なことから、PCの廃棄後にデータを復元されて機密情報を取得される心配も不要だ(JEITA方式とアメリカ国防総省方式に対応)。

入力デバイスの使い勝手はおおむね良好だが、一部に不満の残る内容

 キーボードは、本体の横幅を目一杯に使うことで、フルキー部で約19ミリというA4ノートPC並みの横ピッチを確保する。ストロークも約2.5ミリと、このサイズのノートPCとしては十分に深く、無理なくタイピングを行なうことができた。一方、ファンクションキーなどが並ぶ最上列のキーは、縦ピッチ、横ピッチともに狭く、スムーズに扱うには多少の慣れが必要になる。また、スペースキーを除いて横ピッチが極端に狭い最下列のキーも気になるところだ。コピー(CTRL+C)やペースト(CTRL+V)といった、使用頻度が非常に高い操作を行なうさいは手元を見ながらの操作を強いられる。特にショートカットコマンドを多用する上級者は注意して欲しい。

キーボード

 スティック式のポインティングデバイスは、現在の主流であるタッチパッドとは操作性が大きく異なるものの、手をキーボードのホームポジションからわずかにスライドさせるだけでマウスカーソルを操作できる。左右ボタンの同時押しとスティック操作でウィンドウの上下/左右スクロールを行なうことも可能なので、ひとたび慣れてしまえば非常に快適な操作性が得られるだろう。なお、キーボードの奥には、タッチセンサー式のボリューム調整ボタンと無線LAN/Bluetoothスイッチなどが搭載される。

 端子類はUSB 2.0を左右に1基ずつ搭載するほか、右側面にIEEE1394(4ピン)とヘッドフォン出力/マイク入力端子を用意するなど、アクセスしやすいレイアウトだ。なお、オプションのポートリプリケータを導入すれば、本体の端子類のほかに、4基のUSB 2.0とライン入出力端子、S-Video出力端子などを利用できる。また、ポートリプリケータから本体を外せば各周辺機器との接続も1度に切断されるので、急な会議などでさっと持ち出せるのもメリットだ。

前面/背面(写真=左)と左側面/右側面(写真=右)

 基本スペックは、CPUにIntel Core Solo U1300(超低電圧版、1.06GHz)を採用し、メモリは512Mバイトと、モバイルノートPCとしては満足できる内容だ。60GバイトのHDD容量は少しだけ心もとないが、家庭や社内のLANにストレージがあるなら不満は感じない。なお、CPUやIntel 945GM内蔵グラフィックス機能に高い負荷をかけた場合でも、キーボードやパームレストといった表面部分に過剰な発熱は見られなかった。さらにCPU冷却用のファンが極端に高速回転することもなく、試用中を通じて快適な操作性が保たれていたことを報告しておきたい。

 黒を基調としたデザインに色気や派手さはないが、ビジネス用モバイルPCにとって不可欠な要素を漏れなく満たした本機には、質実剛健という言葉がよく似合う。信頼性の高いモバイルノートPCを求めるユーザーは注目したい1台だ。

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