minipc.jpは6月に初のCore Duo対応のPC/ベアボーンシリーズ「VT800」を投入し、その1カ月後に、今回レビューする「LF800」シリーズをリリースした。ともに、Intel 945GMチップセットを搭載し、Core Duoの現行ラインアップのすべてに対応。CPUやメモリ回りの性能は同じだが、このLF800は圧倒的に拡張性が向上している。
LF800のサイズは(幅)210×(奥行き)220×(高さ)115ミリ。高さ70ミリのVT800に比べると一回り大きな印象だ。とはいえ、設置スペースはA4用紙に収まる程度。筐体を大きくしたことで、3.5インチ型HDDとロープロファイル型の拡張カードが搭載できるようになっている。
カバーを外すとマザーボード全体が見える。本体内部には側面から手が伸ばせるので、パーツの組み込みは容易だ。付属のCPUクーラーはネジどめタイプで、基板に無理な力をかけずにすむ。小型ベアボーンとしては上々のメンテナンス性といえるだろう。ただし、IDEコネクタがフロントパネルとメモリスロットの間にあり、ケーブルを整理しないと干渉しやすい点には注意したい。
LF800はminipc.jpの製品で初めてPCI-Express x16スロットを搭載している。スロットから側面までは2センチ強のスペースがあり、大型のヒートシンクを備えたグラフィックスカードでも組み込める。ロープロファイルに対応した製品であれば、背面ブラケットを2段使うものはないので、すべてのモデルが選択肢になり得る。ただし、グラフィックスカードを装着すると、左側面の排気口を塞ぐことになるため、内部のエアフローだけでなく、グラフィックスカード自体にも悪影響を与える可能性がある。発熱量が比較的低いRADEON X1300シリーズやGeForece 7600シリーズを使うのがおすすめだ。
VT800の場合、搭載できるHDDは2.5インチHDDのみだったが、LF800はデスクトップ用のHDDが装着できる。右側面に3.5インチベイが用意されており、メンテナンスもしやすい。大容量ストレージを安く利用したいユーザーにはうれしい機能だ。Serial ATAとIDEに両対応している。
なお、2.5インチHDDを2台搭載することもできる。LF800はサウスチップに「ICH7-M」を搭載しているので、2台のHDDでRAID 0/1を構築する手もある。
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