同期されるのを待っている間に、設定を済ませてしまおう。といってもほとんどデフォルト設定でいいはずだ。テレビの解像度選択は1080iも設定できるが、720Pでも構わないように思う。あまり調整することはないかもしれない。
スクリーンセーバーは、写真を利用するか、アルバムジャケットを利用するか、それともAppleロゴを使うか選択できる。家族写真を使ったり、アルバムジャケにしたり、気分で変えるといいだろう。
音楽(ミュージック)をプレイしてみよう。40Gバイトという容量はあなたのiPodやiTunesライブラリと比べるとはるかに少ないかもしれない。その場合は「最近追加されたものだけ」とか「☆の多いもの」とか「家族みんなで共有したい曲」に絞り込むのもいいかもしれない。
Apple TVはiTunesで同期する「iPod的デバイス」としてみなされるので、AppleのDRM付き楽曲もそのまま再生可能だ。もちろん、ミュージックビデオも。国内ストアで購入した音楽クリップを家族や来客と、大画面でシェアすることも、Apple TVを使えば簡単にできるのだ。ちょうど来客のあったわが家もそれを試してみた。
音楽再生は、プレイリストやアーティスト、アルバム、ライブラリのすべてにわたってシャッフルが可能だ。しかし、iTunesのパーティーシャッフルに相当する機能は用意されていない。iPod相当の再生機能と考えていい。
“iPod相当”は、ミュージックビデオの再生についても言える。3〜5分程度の音楽ビデオを次々にシャッフルしていくことができればうれしいのだが、曲終了のたびに停止してしまう。ソフトウェアアップデートなどが行われる可能性もあるので、「80年代MTVパーティー」をやりたい人はもう少し待ったほうがいいかもしれない。
音楽のプレイはアルバムジャケットがまず左側に表示され、それがくるりと反転して右に表示される。しばらくするとスリーブアートが乱舞する美しいスクリーンセーバーが音楽とともに流れるという仕組みになっている。
この美しいアニメーションは、おそらくMac OS Xのコアアニメーション機能を使ったものと思われる。一般的なSTBでは手の届かない、高度なグラフィック機能を生かしたものだ。もちろん、PS3やXbox 360などの次世代ゲーム機であれば同様の機能を提供できる可能性はあるが……。
一部のサイトではApple TVにはMac OS Xの軽量版が搭載されているとのリポートが挙げられているが、それを裏付けるであろう情報が、Apple TVのメニューの中にある。
それを確認するには、「著作権情報」を見るといい。
大量の英文でディスクレーマーが記載されているが、その中には、Apache、FreeBSD、NetBSD、Machカーネル、Rubyといったソフトウェアに関するライセンス条項が書かれている。「ヒラギノ」フォントの大日本スクリーンの名前もある。これは、Mac OS Xもしくはそれに近いものがシステムソフトウェアとして含まれていることの傍証となるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.