締めくくりとしてベンチマークテストの結果を確認していこう。Windowsエクスペリエンスインデックスの結果は、グラフィックスのサブスコアこそ「3.1」と低調ながら、CPUのサブスコアは「4.0」、メモリのサブスコアは「4.4」と、まずまずの結果を残している。PCの一般的な利用シーンを再現するPCMark05のスコアは、高いとは言えないものの、ピュアモバイルノートPCとしては不満のない結果が得られた。
3DMark06のスコアは「214」と振るわなかったが、これは3DMark06がDirectX 10対応のグラフィックスシステムを対象とした“重い”テストであることを考えれば当然と言える結果だ。ゲームベンチの中でもCPU性能が反映されやすいFinal Fantasy XIオフィシャルベンチマークテストの結果が低い値となったのは、Intel 945GM Expressチップセットのグラフィック機能が3D描画性能に秀でていないのに加え、CPUに省電力性能を優先して、動作クロックが低い超低電圧版Core Duoを採用したことが影響している。
U1Fは、小型軽量の本体とバッテリー駆動時間というモバイルノートPCの重要な項目を満たしつつ、所有することで満足感を得られるようなモノとしての魅力も兼ね備えた数少ない1台だ。27万円前後という実売価格は、システム全体のパフォーマンスを考慮すると高く感じられるが、本革張りのパームレストやピアノ調塗装の本体、至れり尽くせりのパッケージ構成に魅力を感じる人であれば、十分に受け入れられる金額だろう。
外出先で光学ドライブを使わないので1スピンドル構成のPCが欲しいという人はもちろん、毎日持ち歩くPCをこだわって選びたいという人は、U1Fを店頭でチェックしてみてはいかがだろうか。現物を見れば、細部までコストをかけたボディの仕上がりから、並大抵のモバイルノートPCではないことが分かるだろう。
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