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プリンタの分散配置と集中管理を提案――エプソン「LP-S6000/LP-S5000」発表会新施策でシェア奪還を目指す

» 2007年06月14日 18時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]

 セイコーエプソンは6月14日、企業向けプリンタ「オフィリオプリンタ」シリーズの新製品として、A3カラーページプリンタの「LP-S6000」と「LP-S5000」、印刷管理ソフトウェア「Offirio SynergyWare PrintDirector」、認証印刷システム「Offirio SynergyWare認証プロキシ」を発表した。価格と発売時期は以下の通り(Offirio SynergyWare認証プロキシを除く、製品概要はこちら)。

LP-S6000(写真=左)、LP-S5000(写真=右)

オフィリオプリンタ新製品のラインアップと価格
製品名 価格 発売時期
LP-S6000 18万8790円 7月19日
LP-S5000 14万6790円 6月27日
Offirio SynergyWare PrintDirector 15万7500円 8月上旬
Offirio SynergyWare認証プロキシ 15万7500円 7月上旬

ワールドワイドで事業の比率をビジネス寄りに移行

 製品発表会では、セイコーエプソン情報機器事業本部長の小口徹氏が登壇。「ページプリンタはちょうど2年ぶりの発表となったが、今回の新製品に向けた仕込みをしていた。今後も新製品の投入を計画しているので期待したほしい」と述べた。

 セイコーエプソンは、これまでワールドワイドでカラリオプリンタをはじめとするコンシューマー事業に注力してきたが、コンシューマー市場は価格競争が激しく商品サイクルも非常に短いため、安定した収益を出すのは難しい。今後は、ページプリンタ、ラージフォーマットプリンタ、データプロジェクター、POSシステムといったビジネス向けの機器を充実させて安定した収益を目指すという。

 具体的にワールドワイドでは、「2006年度の情報機器事業はコンシューマーが55%、ビジネスが45%の比率だったが、2008年度には50%ずつとし、2010年にはビジネスを55%、コンシューマーを45%としたい」と目標を語った。ただし、日本市場では、すでにビジネス向け機器の比率が60%を占めるため、ワールドワイドとは比率が変わってくるとした。

セイコーエプソン情報機器事業本部長 小口徹氏(写真=左)。セイコーエプソンの情報機器事業におけるビジネス事業の位置付け(写真=右)

 セイコーエプソンは今年5月に組織変更を行い、レーザープリンタ事業に、ビジネスインクジェットプリンタ事業、ビジネスシステム事業を統合したビジネス機器事業部となった。ビジネス機器事業部長の小池清文氏は「事業ビジョンは、お客様の成功を通してエプソンの成功を実現させる“Epson for Value”である」とし、これまでメインの顧客だった中堅企業、地方自治体、中小企業、SOHO分野に加えて、大企業、官公庁にも訴求していく方針を述べた。

 具体的には、プリンタや複合機だけでなく、印刷管理ツール、セキュリティ環境、リモート監視機能などを提供することで、大企業、官公庁においてもIT管理部門の業務効率とROIの向上を実現するという。また、管理ツールによるTCOの削減や、ニーズに合わせたカスタマイズに対応することで、特定業務や特定業種にまで事業を拡大する計画だ。

 セイコーエプソンは今回の新製品発表にともない、業務効率とROIの向上を実現する目的で、プリンタの「分散配置」と「集中管理」というキーワードを掲げている。A3カラーページプリンタの「LP-S6000」と「LP-S5000」は分散配置を想定して省スペース設計となっており、印刷管理ソフトウェアの「Offirio SynergyWare PrintDirector」は業務効率向上とTCOの削減をもたらし、認証印刷システムの「Offirio SynergyWare認証プロキシ」はプリンタの分散配置環境でもセキュリティ印刷と利用者の一元管理が行える仕組みを提供するとした。

セイコーエプソン ビジネス機器事業部長 小池清文氏(写真=左)。ページプリンタ事業のターゲット拡大を目指す(写真=中央)。今回の新製品で「分散配置」と「集中管理」を提案(写真=右)

LP-S6000とLP-S5000は分散配置に適した省スペースのボディを採用(写真=左)。設置面積はタンデム式のLP-S6000が0.32平方メートル、4サイクル式のLP-S5000が0.27平方メートルだ。管理ツールのOffirio SynergyWare PrintDirectorは、印刷ログの管理、機器の監視、利用リポートの出力といった機能を持つ(写真=中央)。Offirio SynergyWare認証プロキシは、オプションのネットワークカード「PRIFNW7S」と認証印刷ソフトウェア「EpsonNet ID Print」と組み合わせることで、セイコーエプソンの個人認証印刷機能と、Active Directoryなどで従業員情報の一元管理をしている企業のシステムとを連携させることが可能になるもの(写真=右)。

 エプソン販売常務取締役ビジネス事業部長の平野精一氏は、国内の販売戦略について解説。国内のカラーページプリンタ市場では新製品投入がなくシェアを25%前後に落としたが、今回の新製品投入で2008年には35%のシェアを獲得するのが目標とした。

 新製品の特徴である「分散配置」と「集中管理」のメリットについては、「これまでは管理者の利便性が高いことから1台の複合機を多くの利用者で共有する環境が一般的だったが、実際は利用者の順番待ちやセキュリティ面の問題が発生し、使い勝手がよくなかった。分散配置、いわゆる島配置で使い勝手が向上するとともに、複数プリンタの集中管理が楽に行える機能も提供する」と説明した。

 2007年度の販売目標は、ページプリンタ全体で17万台、カラーページプリンタ全体で6万2000台、LP-S6000とLP-S5000の合計で3万台強としている。

エプソン販売 常務取締役ビジネス事業部長 平野精一氏(写真=左)。プリンタ/複合機の集中化による問題(写真=中央)。プリンタの分散配置と集中管理を提唱(写真=右)

認証印刷は新たに日立情報制御ソリューションズ製の指静脈認証装置が利用可能になった(写真=左)。シンクライアントからの認証印刷も想定しており、サン・マイクロシステムズのシンクライアントシステム「Sun Ray Virtual Client」が導入された環境で認証印刷が行える(写真=右)

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