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» 2007年11月06日 12時30分 公開

GP2Xで遊ぼう! 第4回:“タッチ”で変わる、大人のオモチャ――「GP2X-F200」を試す (2/3)

[爪生聖,ITmedia]

UIの使い勝手は向上した? ファームウェアが4.0に

 ファームウェアは4.0にバージョンアップされた。その前のバージョンはF100のバリューパックでリリースされた3.0になるが、使い勝手の悪さから一般には2.1が広く使用されているため、以下の内容は2.1との比較になる。

メニューでは左下のアイコンを左右にスクロールして、中央のアイコンをタップする。ほとんどタッチパネルの意味がない

 ファームウェア4.0にあわせて、本体のデフォルトメニューは大幅に変更されている。F100ではVideo、Game、Music、Photo、E-Book、Explorer、Utility、Settingの8つのアイコンが並んでいたが、F200ではGame、Video、Music、E-Book、Photo、Settingsの6つをスクロールで選択するようになった。

 もちろん、タッチパネルに対応したメニューなのだが、正直いってあまり意味のあるインタフェースとは思えない。左下に表示される3つのアイコンのうち、真ん中に表示されているものが現在選択中として右上に大きく表示される。これをタップするか、Bボタンを押して起動する仕様だ。

 選択中のアイコンを変更するには左右の方向キーか、左下アイコンおよび左右矢印をタップして左右にスクロールさせる。タッチパネルのメリットは画面上のポイントをカーソルなどを移動するのではなく、直接選択できる直感的なインタフェースにある。メニューをすべて画面上に表示して、それをタップして起動するほうがはるかに分かりやすい。そもそも、6つしかないアイコンをスクロールさせなくてはならないのもちょっと理解に苦しむ(なお、画面右側には十分なスペースがある……)。

 もちろん、GP2Xにとってメニューの操作感など、デフォルトのメニューがどうだ、という話にすぎない(いずれたくさんの使いやすいメニューが登場してくると信じたい。あるいは自分で作ってしまうのも手だ)。しかし、現時点ではタッチパネルに対応したアプリケーションは皆無であるため、メーカーがバンドルするメニューは、タッチパネルのメリットを見せつけるようなデモであってほしかった。

ムービープレーヤー(画面=左)とフォトビューア(画面=右)。タッチパネルに対応した数少ないアプリケーションだ

E-Book(テキストビューア)では日本語が一部化けてしまうが(画面=左)、TrueTypeフォント(TTF)を指定することで正常に表示できるようになる(画面=右)。ただし、とても実用になる処理速度ではない

 アイコンが8つから6つに整理されたことで、アプリケーションの起動を行うUtilityと、ファイル操作を行うExplorerは削除された。F100ではアプリケーションはgpu、ゲームはgpeという拡張子が付けられて区別され、メニューのGameからはゲームだけ、Utilityからはアプリケーションだけしか起動できなかった。F200では両方ともGameから起動する。ゲームとアプリケーションの違いは、プログラム上は何もないため、メニュー名を「Game」にしたことを除けばごく自然なことだろう。

 一方、削除・コピー・移動などファイル操作を行うExplorerには相当するものがなく、完全に削除された形だ。マニュアルを見てもファイル操作はSDメモリーカードをメモリカードリーダ/ライタを使ってPCで行うように書かれている。

 Settingは、INFO、T-MODE、SYSTEM、LCD、TV-OUTの5カテゴリ。特にSYSTEMで設定可能な項目はAuto Run、Effect、Language、USB Hostのみで、USB Networkなどの設定はごっそりとなくなっている。

Setting - SYSTEMの設定項目は、F100から大幅に削減された(画面=左)。F100でUSBコントローラNET2272があった位置にはFLASHカードリーダが実装されている(写真=中央/右)

 このUSB Networkは、RNDISを利用したもので、USBでPCと接続することによってネットワーク通信が可能になるというすぐれもの。F100ではWWWやSamba(Windowsファイル共有)、Telnetが利用可能になっており、WindowsからGP2Xを起動させたままファイルをコピーしたり、複数のターミナルを使用したりすることが可能だった(関連記事:GP2Xで遊ぼう! 第2回:大人のオモチャ「GP2X」にアプリをダウンロードする)。

 USB Networkは、PLX Technology製USBコントローラ「NET2272」用のドライバと協調して実現されていたが、F200ではNET2272は搭載されていない。これがUSB Network全般が削除された原因だろう。なお、NET2722のドライバ自体はファームウェア4.0でも含まれているが、デバイスが見つからないため組み込みはできない。

 ファイル共有の際には内蔵メモリも含めたルートから共有されるため、まさにGP2Xのすべてにアクセスすることができていたが、F200では基本的にユーザーがアクセスできるのはSDメモリーカードのみに限定されてしまった。

 とはいえ、内蔵メモリにアクセスする方法がないわけではない。クレードルを使用し、シリアルで接続すればシステムコンソールにアクセスできる。フォアグラウンドで実行されているメニューをCtrl+Cで強制終了させればルート権限でシェルが利用できるようになる。F100の使い勝手とは比べるべくもないが、いまのところこれが内蔵メモリにアクセスする唯一の手段だろう。F200をハックするのであればクレードルもしくはインタフェースボードは必須と言えそうだ(関連記事:GP2Xで遊ぼう! 第3回:大人のオモチャ「GP2X」に周辺機器をつなぐ)。

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