Macworld Expoの会場で驚いた3つのこと:今年は何が出る?(1/3 ページ)

» 2008年01月14日 16時58分 公開
[林信行,ITmedia]

2008年も大盛り上がりのMacworld

 1月15日(現地時間)、サンフランシスコで毎年恒例の「Macworld Expo/San Francisco」が開催される。1985年から22年にわたって開催されているイベントで、数々の歴史的発表が行われてきたイベントでもある。

 2007年は「iPhone」が発表され、同イベントの何倍もの規模があるInterenational CESから、すっかり話題を奪ってしまった。アップル嫌いで有名な辛口コラムニスト、ジョン・C・ドヴォラックがCNBC放送のニュース番組で今年のCESについて聞かれ、「今年のCESで最大のニュースはiPhoneが発表されたこと。CESの会場ではなく(Macworldが行われた)サンフランシスコでだが」と言わしめた。

 昨年は両イベントの会期が重なっていたが、今回のExpoはCESの開催後。このためCES参加者も含めて、これまでになく多くの人が来場すると言われている。

 例年、ジョブズの基調講演を生で見ようとする人は前日の夜から並び始めるが、今年はこの行列も一段と早くからできはじめるかもしれない(会場がいっぱいになると、別の部屋に通されて、巨大スクリーンを通した中継で講演を見るはめになるため、生で見たい人は、かなり早くから並ぶ必要がある)。

 事前登録も始まっていない土曜日の会場に足を運んだところ、今年のMacworld Expoでは、何かただならぬ雰囲気が漂っていることがひしひしと伝わってきた。

会場には「There's something in the air.」と書かれたバナーが掲げられている

 まず、目を引いたのが展示会場の1つ、モスコーニ・サウス(Moscone Center South)のいたるところに掲げられていた大型のバナーだ。バナーにはこう書かれている。

 「There's something in the air.(空気中に何かが漂っている)」――歌のタイトルにもなっているこの言葉、Webではこれが何を示唆しているのかの話題で持ちきりになっている。

 もう1つ驚いたのは、これまでと会場構成が変わったことだ。従来Macworld Expo/San Franciscoと言えば、モスコーニセンターのノースとサウスの2会場で行うのが通例だった。これに対して、夏に行われる開発者会議「Worldwide Developers Conference」(以下、WWDC)が行われるのが、最も新しいモスコーニセンターのウェスト(Moscone Center West)。今回、古いノース(Moscone Center North)の利用はやめてしまった。

 3つめは、アップルマニアの聖地、アップル本社にあるアップルロゴ入りグッズをたくさん売っているお店「The Company Store」がExpoに出展していること(しかも会場の外なので、Expo参加者でなくても買うことができる!)。

 それでは、これらの項目について1つ1つ、細かく見ていこう。

Something in the air.

基調講演後には、サンフランシスコのいたるところで見かけるアップルのポスターが新製品一色になるはずだ

 今回のMacworld Expoで、一番期待されているのは、やはり薄型MacBookの登場だろう。

 Web上のMac関連ウワササイトやガジェット系サイトには、すでにだいぶ前からもっともらしい画像やスペックシートが掲載されているが、会場で「There's something in the air」のバナーが見つかると、すぐに「MacBook Air」という軽量型Macのウワサが流れ始めた。

 だが、この「Air」はほかの商品を指しているんじゃないか、とする見方も多い。

 その1つは、ラジオやTV放送などだ。「オンエア中」の“エア”で、iTunes Storeを使った新しいコンテンツ配信サービスが始まるんじゃないかというウワサだ。候補としてはiTunesを使った映画レンタルサービスなどが挙がっている。

 また、新発表がMacではなく、iPod関係のものではないか、という予測もある。

 アップルは、これまでにもいくつか無線通信機能内蔵iPodに関する特許を取得している。無線機能内蔵iPodといえば、すでに「iPhone」や「iPod touch」があるが、これ以外にほかのiPodも無線LAN機能を内蔵すれば、近くにいる人のiPodの音楽をストリーミングで聴く(全部あるいは一部を視聴する)といった新しいことも可能になるはずだ(マイクロソフトのZuneにはすでに実装されている機能だ)。こうして友達が聞いている曲を知ることは、ユーザーが好みの曲を見つけて買うためのきっかけにもなる――米国の音楽業界はこうした動きに対して比較的寛容だ。

アップル本社のiPodハードウェア開発部隊はいないようだ……

 ちなみにExpo開幕の前の週の金曜日、筆者がアップル本社のiPodハードウェア開発部隊がいるビルをのぞき込んだところ、ほとんどの部屋は空だった。もしiPodの新製品が出るとしたら、すでにそれは完成していて、発表と同時に出荷開始ということになるだろう。

 注目の集まるMacworld Expoの基調講演は、日本時間で16日(水曜日)の深夜から早朝(午前2時ごろ)にかけて行われる。この講演の後にはすべてが明らかになるが、これまでのMacworldの慣例では、その頃にはもうバナーはなくなっていることだろう。というのも、こうしたバナーは、ジョブズが基調講演をしている間に、すべて新製品の宣伝のバナーに入れ替わるからだ。

 Macworld Expoで最も驚くべき事柄は、実はこの入れ替え作業だ。ジョブズが基調講演をしているわずか1時間強の間に、会場にある十数個のバナーだけでなく、サンフランシスコの街を埋め尽くす何十というポスターもいっせいに、新製品の宣伝に入れ替わる。しかも、これが手作業で行われているようなのだ。

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