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» 2008年04月18日 11時20分 公開

Eee PCとは一味違う:6万円で買えるミニノート「CloudBook CE1200J」を検証する (2/3)

[坪山博貴,ITmedia]

操作感は悪くないが、中途半端なローカライズが気になるキーボード

日本語化されたキーボードと小型のタッチパッドを搭載

 ここからは、CE1200Jの操作性を見ていこう。キーボードは一部変則的なキーピッチが見られるものの、主要キーは実測で横方向が約16ミリ、縦方向が約13ミリのキーピッチを確保している。キーストロークも実測で2ミリ近くあり、このクラスのノートPCとしてはほぼ平均的だ。キータッチも悪くない。キーを叩いているとキーボード全体が結構たわむが、収束が早く、一定の剛性が確保されていることから、不快な感じは受けなかった。Fnキーとの併用で入力するキーも多いが、このサイズのノートPCでは当然の仕様だ。

 一方でキーボードの日本語化はかなり中途半端な印象を受ける。海外版と比較してみても、実はキーの数がまったく増えていないし、キーレイアウトの変更もない。基本的には以下のようにキーの割り付けを変更しただけのようだ。

日本語キーボードにおけるキー割り当ての変更

右ALT → カタカナ/ひらがな/ローマ字

MENU → _/ろ

右シフト → ¥/|/−



 つまり、右側の一部のキースキャンコードを変更しただけなので、国内モデルでは操作性が損なわれてしまった部分もある。机上に置いて両手でキータイプするぶんにはさほど気にならない人も多いかもしれないが、片手で本体を保持しつつ片手で操作するなど、CloudBookらしい使い方をする場合には、少なくとも右側のシフトキーが存在しないのはかなり不便ではないだろうか。

 これ以外にも、横長のEnterキーが日本語入力でミスタイプを誘発しそうだ(筆者も苦手)。日本語入力では、変換の確定にEnterキーを多用することが必然的に多くなる傾向もあり、結構気になる人は多いと思う。コストと機能を天秤にかけた結果だとは思うが、この点はかなりしっかりとローカライズされたキーボードを採用したEee PCと比較すると、分が悪い。

 タッチパッドはキーボード手前にかなり小型のものが配置され、この左右にマウスボタンがある。一見すると使いにくそうだが、このタッチパッドは悪くない。液晶ディスプレイのサイズが広くないこともプラスに働いていると思うが、アイコンを選択したり、ウインドウを移動したり、といった操作であれば、ストレスは感じなかった。

 画面の端から端までマウスカーソルを移動させるには、指をパッド上で3回程度往復する必要があるが、往復させるストローク量が非常に小さいので、あまり気にならないのだ。片手の指だけでマウスボタンを押しながらドラッグするなどの操作は、さすがに難を感じるが、これも両手の指を使えば問題ない。

7インチワイド液晶はタッチパネル機能を装備、DVI-I出力にも注目

800×480ドット表示の7インチワイド液晶ディスプレイを採用

 液晶ディスプレイは800×480ドット(WVGA)表示の7インチワイドタイプだ。タッチパネル機能を備えており、視野角もかなり広いことから、このサイズでは採用例が多いカーナビ向け液晶パネルの流用と思われる。

 バックライトは非常に明るく、発色自体は決して悪くないのだが、タッチパネルを装着しているせいで、表面が若干ざらついて見える。ボディのサイズからすれば、もっと大きなディスプレイを詰め込めるわけだが、この辺はEee PCなどと同様にコストとの兼ね合いだろう。

 また、Eee PCと同じく、縦方向の解像度が480ドットと狭い点は注意が必要だ。Windows XPでは800×600ドットが最低解像度として想定されているので、サイズ変更できないウインドウが画面からはみ出してしまい、「OK」ボタンが押せないといった不都合に何度か出くわした。

 CE1200Jはスケーリング機能を持ち、800×600/1000×600/1024×768ドットの解像度も選択できるので、状況に応じて試してみるといいだろう。ただし、スケーリング機能による擬似的なフルスクリーン拡大表示なので、細かい文字などはつぶれてしまうし、800×600ドットや1024×768ドットではアスペクト比が崩れる。

800×480ドットのデスクトップ表示(写真=左)。Webブラウズは標準設定のままだと、かなり情報量が少ない(写真=中央)。フォントサイズを小さくしただけでは、画像などのサイズは変わらず、情報量はあまり増えないので、画面全体をズームできるようなブラウザ(Operaなど)を利用したほうがよさそうだ。キーボードショートカットで画面を回転させることも可能(写真=右)。縦長画面のほうが、ブラウジングは意外と快適だったりもする。タッチパネル機能を使えば、縦画面での操作も快適だ

フルHD解像度のTVをセカンダリディスプレイとして接続したところ。内蔵ディスプレイが800×480ドットなので、ちょっとおかしなバランスになる。外部ディスプレイ出力は1920×1200ドットまで対応する

 ディスプレイ環境としては、外部ディスプレイ出力端子にデジタル/アナログ共用のDVI-Iを採用している点は見逃せない。試しに、フルHDの液晶TVに市販のDVI-HDMIケーブルを使ってHDMI接続してみたところ、セカンダリディスプレイとして1920×1080ドットでの表示が無調整でほぼ問題なく行えた。この状態で、フルスクリーンでのSD映像の動画再生も難なくこなせた。

 2〜3年前ならば、PC接続用にアナログRGB入力端子を備えたTVもよく見かけたが、最近はHDMI入力を装備することから、あまり見かけなくなった。PCを常設するほどではないが、時折リビングの大型TVにPCをつないで利用する、といった使い方にも結構便利そうだ。

 タッチパネル機能は感圧式で、付属のスタイラスペンをディスプレイの左上に収納できる。感圧式なので、付属のスタイラスペン以外でも問題なく操作が可能だ。タッチパネルは専用ドライバでマウスとして認識され、複数の動作モードを選択できる。右クリック動作もサポートしており、3秒程度タップ&ホールドした後、スタイラスペンを離すと、コンテキストメニューを呼び出せる仕組みだ。

 また、簡易的にならば指でもタッチパネルを操作できる。これによって、左手で本体を保持しつつ右手の指でブラウザを起動し、お気に入りを呼び出したり、スクロールさせたり、といった程度の操作ならば難なく行える。

感圧式のタッチパネルを装備(写真=左)。スタイラスペンは液晶ディスプレイ左上に収納する(写真=中央)。タッチパネル機能はいくつかのモードがあり、タップ時にマウスカーソルが細かく移動しないようにするといった動作モードも備える(写真=右)。右クリック動作は無効化できる

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