ゲームもエンコも妥協なし!──ドスパラ「Prime Galleria QX 9800GTXモデル」45ナノクアッドコアCPU搭載(1/2 ページ)

» 2008年05月20日 11時33分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

45ナノ世代のCore 2 Quad Q9000シリーズを採用

ドスパラ「Prime Galleria QX 9800GTXモデル」

 PCショップ「ドスパラ」を全国に展開するサードウェーブのゲーム向けオリジナルPC「Prime Galleria」シリーズは、最新トレンドを迅速に取り入れつつ、ゲーム向けのポイントを押さえたパーツ構成とさまざまなニーズを想定した豊富なバリエーション展開が特徴だ。今回はクアッドコアCPUを搭載した「Prime Galleria QX」の最新モデルを紹介しよう。CPU、グラフィックスカードなどが異なる3モデルが基本構成として用意されており、それぞれカスタマイズにも対応している。ここでは、Core 2 Quad Q9550とGeForce 9800 GTXを備えた最上位モデルを評価機としている。

 この「Prime Galleria QX」は、最新世代のクアッドコアCPUであるCore 2 Quad Q9000シリーズ(開発コード名:Yorkfield)を搭載するのが大きな特徴だ。最上位モデルの評価機ではCore 2 Quadシリーズで最速のCore 2 Quad Q9550を採用している。動作クロックは2.83GHz、2次キャッシュは12Mバイト(6Mバイト×2)というスペックだ。なお、ラインアップにはQ9000シリーズの下位モデルであるCore 2 Quad Q9450(2.66GHz)やQ9300(2.5GHz)を搭載したベースモデルも用意されている。

 Core 2 Quad Q9000シリーズは、45ナノメートルプロセスルールで製造されているのが特徴だ。プロセスルールは半導体の製造技術の世代を表す名称で、45ナノプロセスルールは最も新しい世代の技術にあたる。インテルではこの45ナノからHigh-kゲート絶縁膜とメタルゲート電極といった新技術を導入したことで、半導体の集積度を高めるとともに、高クロックで低消費電力なCPUを製造可能にしている。また、45ナノの導入と同時に浮動小数点演算の改良や新命令SSE4.1のサポートも加わっており、従来の65ナノ世代のCore 2 Quad Q6000シリーズに比べてクロックあたりの性能でも有利となっている。

 CPUクーラーは、標準でザワードの組み込み向け製品を採用している。4ピンPWMコントロールに対応しており、CPU温度に応じて回転速度が変化するが、アイドル時でも少々耳障りな風切り音がしており、ベンチマークテストなどで高い負荷をかけるとさらに音が大きくなった。BTOメニューには静音パックとして「まんぞくコース(CPUクーラーの静音化:6800円)」「とことんコース(CPUクーラー+HDDの静音化:1万3800円)」の2種類が用意されているので、静音性を重視する場合はぜひとも追加しておきたい。

2.83GHzで動作するCore 2 Quad Q9550と標準装備のザワード製CPUクーラー(写真=左)。メモリはPC2-6400対応のDDR2 SDRAMで、評価機は4Gバイト(2Gバイト×2)を搭載していた。右の画面はCPU-Z 1.44.2の情報表示で、アイドル時には省電力機能(C1E/EIST)が働き、動作クロックは2GHzに下がる

シングルGPU最速のグラフィックスカードを搭載

 Core 2 Quad Q9550の採用と並ぶ本機の大きな特徴が、NVIDIA GeForce 9800 GTXを搭載した高性能グラフィックスカード(評価機ではAlbatron製、ローカルメモリは512Mバイト)の標準装備だ。GeForce 9800 GTXは、65ナノメートルプロセスルールの「G92」コアを採用しており、NVIDIAのラインアップでは、デュアルGPU構造のGeForce 9800 GX2に次ぐハイエンドモデルで、最新ゲームタイトルも快適にプレイすることができる。カードには大型のフードで覆われたGPUクーラーが装着されており、2スロットぶんのスペースを占有する。

 見た目はかなり迫力のあるカードだが、大型GPUクーラーの動作音はかなり静かで、システムに負荷をかけても急に騒音が大きくなるようなこともなく、それほど耳障りに感じない。もっとも、評価機の場合はCPUクーラーの風切り音が大きいため、標準状態ではシステム全体でそれなりの騒音が発生する。静音性を重視する場合は、前述の静音パックの追加を検討したい。

 なお、カスタマイズメニューでは、GeForce 8800 GTを搭載したグラフィックスカードも選べる(−1万500円)ようになっている。

大型の冷却装置を備えたGeForce 9800 GTX搭載カード(写真=左)を採用する。評価機はAlbatron製で、2スロットぶんのスペースを占有する。グラフィックスメモリとしてGDDR3 SDRAMを512Mバイト搭載する。電源は6ピン×2だ。GPU-Z 0.2.0の情報表示画面(写真=右)。GeForce 9800 GTXは、65ナノプロセスルールで製造された「G92」コアベースのハイエンドGPUだ。コアクロックは675MHz、メモリクロックは1100MHzと定格動作しているのが分かる

ハイエンドモデルらしい余裕のあるパーツ構成

 ハイエンドなCPUとGPU以外のパーツ構成はいたってスタンダードで、コストパフォーマンスを考慮しつつ、CPUや描画性能を損なわない余裕のあるスペックとなっている。

 システムの中核となるマザーボードには、MSIの「P35Neo-F」を採用。Intel P35/ICH9チップセットを採用したシンプルな仕様のマザーボードで、8ch出力のサウンド機能とギガビットLAN機能をオンボードで搭載する。単体マザーボード市場のトレンドとは無縁の地味な仕様だが、OEM採用実績も多く安心感の高い製品だ。

 メモリは2GバイトのPC2-6400 DIMMを2本装着し、4Gバイトの大容量を搭載する。32ビット版のWindows XP Home Edition(SP2)をプリインストールした評価機では4Gバイトのうち実際に利用できるのは3.25Gバイト程度(3Gバイト前後で構成により変化)であるが、これは本機だけではなく、32ビット版OSを利用するすべてのPCに共通の制限である。

 HDDも1Tバイトと余裕のある大容量を搭載している。評価機では低消費電力と静音性に定評のあるWestern Digitalの人気ドライブ「WD Caviar GP(WD10EACS)」を内蔵していた。BTOメニューではパーティション分割の指示や、容量の変更、3台目までのHDD追加などが行えるほか、容量の指定以外に、一部のドライブの型番(WD RaptorやSeagate Barracuda ES.2シリーズなど)を指定することも可能だ。

 光学ドライブは、Serial ATA対応のDVDスーパーマルチドライブ(DVD+R DL×10/DVD-R DL×8/DVD±R×18/DVD-RAM×12対応)を搭載し、カスタマイズメニューでは光学ドライブなし(−3150円)に変更できる。

マザーボードはGalleriaシリーズで採用例の多いMSI「P35Neo-F」だった(写真=左)。チップセットにIntel P35/ICH9を搭載したオーソドックスな製品だ。評価機は容量1TバイトのHDDを備えていた(写真=中央)。BTOメニューでは1T/750G/500G/320G/250G/160G/80Gバイトの容量指定(いずれも7200rpm、ドライブの指定は不可)以外に、Seagate Barracuda ES.2シリーズ(1T/750G/500G/250Gバイト)や1万rpmのWD Raptorシリーズ(150G/74Gバイト)を選択できる。評価機は4Gバイトのメモリを搭載していたが、OSがWindows XP Home Editionだったため、利用できるのは約3.25Gバイトとなる(写真=右)

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