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» 2008年07月07日 17時00分 公開

イマドキのイタモノ:やっぱり「ASRock」なIntel X48マザー── 「X48Turbo Twins-WiFi」で遊ぶ (1/2)

ASRockと聞くと、「勝手に高クロックFSB」「勝手にCrossFire対応」といった、過激なスペックマザーという印象が強い。そんな、彼らのハイエンドモデルで機能と使い勝手を試してみた。

[寺崎基生,ITmedia]

 ASRockから、Intel X48 Expressを搭載したハイエンドモデル「X48Turbo Twins-WiFi」(以下、X48Turbo)が登場した。これまで、規格外の仕様を持つ変わったモデルや、低価格でお買い得なバリューモデルを数多くリリースしてきたASRockだが、X48Turboのように、3万円近いモデルが日本で登場するのは珍しい。

 X48Turboが搭載しているInte X48 Expressは、2007年に登場した「Intel 3」シリーズの最上位モデルだったIntel X38 Expressを、FSB1600MHzに対応させたもので、“高クロック選別モデル”ともいえるマイナーチェンジ版だ。本来は2007年中にも搭載製品が出荷される予定だったが、実際には2008年3月へずれ込み、その後すぐにIntel 4シリーズがデビューしたこともあって、前評判ほどには、いまひとつ盛り上がれていない。

 Intel 4シリーズのメインストリームである「Intel P45 Express」も、マザーボードによってはベンダーが独自にFSB1600MHzに対応しているため、Intel X48 Expressのアドバンテージはあまり大きくない。だが、CrossFireXを構成した場合、PCI Express x16+PCI Express x16で動作するなど、Intel P45 Expressを超える部分もある。また、Intel 4シリーズは、PCI Express 2.0に対応しているが、Intel X38 ExpressとIntel X48 Express もPCI Express 2.0に対応しているため違いはない。

 こうしてみると、Intel P45 ExpressとIntel X48 Expressはかなり近い位置にあるチップセットであるといえる。もっとも、Intel 4シリーズが65ナノメートルプロセスルールで製造されているのに対して、Intel X48 Expressは90ナノメートルプロセスを採用するといった違いはある。製品価格はIntel X48 ExprssよりIntel P45 Express搭載マザーがリーズナブルで、消費電力的にもIntel X48 Expressは不利である。

 そういった事情もあってか、Intel X48 Expressを搭載したマザーボードはモデル数が少なく、ほとんどが3万円以上のハイエンドクラスになる。4万円近い製品も少なくない。そういう状況にあって、ASRockのX48Turboは、3万円を切る数少ないIntel X48 Expressマザーボードなのだ。

X48 Turboは、Intel X48 Expressを搭載した「ミドルレンジ」価格のマザーボードだ。この性格は、ヒートパイプなどを使わないシンプルなチップセットクーラーにも表れている
CPU-Zで確認してみると、ノースブリッジがIntel X48 Express、サウスブリッジがICH9Rであるのが分かる

DDR3とDDR2に対応するIntel X48 Expressマザー

 X48Turboにはメモリスロットが6本用意されている。このうち、2本はPC2-1066対応のDDR2メモリスロットで、残りの4本がPC3-16000に対応するDDR3メモリ用スロットだ。Inte X48 Expressマザーで、DDR3とDDR2に対応するというあたりがASRockらしいが、MSIからも同様の仕様を持つ「X48C Platinum」がリリースされている。

 高価すぎで手が出ないといわれていたDDR3メモリも、最近では価格が下がってきている。とはいうものの、DDR2の価格がそれを上回るペースで下がっているため、結局のところ、現在でも3倍以上の価格差があるというのも事実だ。ただ、DDR3の取扱量は急速に増えており、近い将来DDR3がメインとなるのは確実だろう。そういう意味で、X48Turboのメモリスロットの構成はメリットといえる。いま使っているDDR2メモリを流用できるし、新たに購入したとしても2Gバイト×2で9000円程度で済む。DDR3の価格がDDR2とそれほど変わらなくなった(もしくは、DDR2がフェードアウトした)時点でDDR3に切り替えるのも可能だ。

 メモリの最大容量は、DDR2で4Gバイト、DDR3なら8Gバイトとなる。DDR2とDDR3は排他利用なので、DDR2メモリを搭載したシステムにDDR3メモリを混載できないので要注意だ。同じスペックのDDR3メモリなら最大4枚同時に使用できる。実際、GeilのDDR3 1333MHz 1Gバイトメモリを4枚装着してテストしたところ、32ビット版Windows Vista環境で問題なく動作してくれた。Geilというと、龍の目がLEDで光るデザインなど、遊び心に飛んだベンダーというイメージがあるが、安定性も問題ない。全体を覆うヒートスプレッダのおかげで、取り扱いも楽だ。

 今回の評価作業では、PC2-1066とPC3-1333の2タイプを用いてシステムを構成してみた。DDR2もDDR3も、BIOSのメモリクロックを「Auto」に設定したままだと、設定クロックは800MHzになる。そのため、メモリがサポートする高クロックを利用するためにはBIOSで設定する必要がある。評価作業ではBIOSに最新バージョンの1.2を適用したが、まだチューニング途上なのかもしれない。また、DDR2メモリを装着したときのBIOS設定には、333MHzと400MHzしか選択肢がなく、PC2-1066の設定が選べなかった。このあたりも次のBIOSバージョンアップで改善されることを期待したい。

黄色のスロットはDDR2、緑と赤のスロットがDDR3となっている
電源回路は6フェーズと、最近のハイエンドモデルとしては控えめな構成だが、コンデンサがすべて日本製と、かけるべきところにはかけているあたりがえらい

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