猛暑の8月2日、秋葉原の各所にはメイドのコスプレをした女性が打ち水のパフォーマンスを行い、多くの観光客の目を釘付けにしていた。これは毎年恒例となった「うち水っ娘大集合!」というイベントの一環で、アキバの夏の風物詩。しかし、自作PCマニアたちは彼女たちに目もくれず、秋葉原UDXの2階にある「アキバ・スクエア」に集結していた。インテルが開催した「Intel in Akiba 2008 Summer」に参加するためだ。
Intel in Akiba 2008 Summerは、8月2日3日の2日連続で行う大規模なユーザーイベント。今年は創立40周年ということもあってか、26の企業が参加し、声優の古谷徹氏やマジシャンのマギー審司氏などの豪華ゲストを招くなど贅沢な構成となっていた。インテルの天野氏は「ぼくが企画するイベントだともっと小っちゃくなるけど、今回は上からの指令が来ていますからね。なんか、オブジェとかも気合い入っているでしょ?」と話していた。
未発表の新製品が並んでいたのは「インテル4シリーズExpressチップセット搭載マザーボード」コーナー。週末に登場したばかりのギガバイト製micro-ATXマザー「GA-EG45M-DS2H」をはじめ、未発売のIntel G45 Expressマザーが多数展示されており、多くのユーザーが注目していた。
同チップを搭載したmicro-ATX「G45M-FD」を使ったデモ機を展示するMSIは「最近グラフィックス内蔵のチップセットはmicro-ATXがよく売れます。G45はインテルで初めてHD映像の再生支援機能を搭載しているので、なるべく安くAVマシンを組みたいという人に人気が出ると思いますよ」と語る。
メインステージで行われたトークセッションで、“神様”ことインテルの天野氏はライター高橋氏との対談で、G45チップセットについて言及。「ウチは今のところ3Dはあまり得意ではないですが、HD映像の再生支援機能がチップセット側についたことで、地デジ番組やBDを再生する際もCPUにあまり負荷をかけなくてすむようになります。そういう意味では、喜んでいただける人も多いんじゃないでしょうか」とのこと。ただ、G45のHD再生支援機能を活用するには、対応するプレイヤーソフトなどが必要だ。天野氏は繰り返し、その点を強調していた。
そのほか、高橋氏に「CPUが速くなると何がうれしくなるの?」と問われ、「計算が速くなるので、アプリケーションによって大きな効果が得られます。だけど、PC全体で考えたらバランスが重要です。ゲームをやるならGPUの力は重要ですし、総合力を上げるような組み方がよいでしょう。ただ、CPU単体でいえば、昔に比べて消費電力が確実に下がっているので、そういう利点はあるでしょう」と悩みながら答える場面も。
また、2回目のトークでは、「45ナノメートル」はどこの長さのことかという話題になったとき、「実は決まっていないんですよ」と答えるなど、天野氏らしいフランクな展開に会場が盛り上がった。
なお、7月20日にCore 2 Duo E8500の価格改定が入ったことについて天野氏に聞いたところ、「新モデル投入とかステッピングとかそういうのじゃなく、まあ、タイミングですよね。もしかしたら、もう一個8月中に下がるかもしれませんよ。クアッド? そうかもしれません」と教えてくれた。
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