秋葉原駅前広場において、温暖化対策イベント「うち水っ娘大集合!2007」が実施された。このイベントは、打ち水(水が蒸発するときに熱を奪う性質を利用して周囲の気温を下げる効果を持つ)によって、地球温暖化対策やヒートアイランド対策を訴える啓蒙活動の一環。2007年の今年で4回めを数える。
2004年に一部の有志から始まったこの“エコプロジェクト”は、年々その規模を拡大し、秋葉原22店舗(50余名)のメイドさんたちによるパフォーマンスをはじめ、現在は後援に環境省や千代田区などの行政も名を連ねるアキバの恒例イベントに成長した。
会場となったダイビル前や、イベントを一望できる「冷んやリフト」上の歩道橋には黒山の人だかりができ、通りがかる人も足を止めて打ち水をするメイドさんの姿を眺めていた。炎天下の中、涼やかなメイドさんのかけ声とともに、陽光にふちどられた金色のタライから水しぶきが舞った。
このイベントを主催する「うち水っ娘大集合!実行委員会」は、夏に行われる打ち水だけでなく、“ヨドバシカメラでレジ袋を断るとメイドさんがほめてくれる”という活動も行っている。実行委員長の真田武幸氏は、「アキバに集まる大きなエネルギーを何かみんなのために有効利用していきたい」と語る。
「もともと(この活動は)アキバのことが好きな知人が集まってスタートした小さなものだったんですよ。参加したメイドさんもメンバーの友人の紹介で4店。いまみたいに行政の協力なんてなかったので、場所も芳林公園でした。それがアキバblogさんなどで紹介されてネットで話題になり、2005年にはうち水っ娘がアニメのキャラクターになったり、2006年には行政の協力を得られるようになったりと、いろいろな方の協力で活動が広く知られるようになってきました。アキバが生み出すエネルギーはすごく大きいです」
「アキバに来る層は、エコ活動なんていう偽善的な響きには拒否反応を示しそうなイメージがありますけど、でもレジ袋(を拒否するとメイドさんにほめられる)みたいに“自分が好きでやってんだよ”と言えるような場合にはためらわない。そして、自分のためにやる、というのは全然かっこ悪いことではないと思うんですよ。これからもアキバのあり余るエネルギーを何かの役に立てられるような活動を行っていきたいですね」
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