三菱、業界初の3波デジタルチューナー付き21.5型フルHD液晶ディスプレイAV入力対応の24.1型もモデルチェンジ(1/2 ページ)

» 2008年10月22日 17時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]

ありそうでなかったPC向けの3波チューナー付きフルHD液晶ディスプレイ

 三菱電機は10月22日、マルチメディアワイド液晶ディスプレイ「VISEO」の新機種として、地上・BS・110度CSデジタルチューナー内蔵の21.5型ワイドモデル「MDT221WTF(BK)」、ならびにAV入力対応の24.1型ワイドモデル「MDT243WG」「MDT243WG-SB」を発表した。いずれも11月7日に発売する予定だ。価格はオープンで、実売価格はMDT221WTF(BK)が8万円前後、MDT243WGとMDT243WG-SBが12万円前後の見込み。

左側が「MDT243WG」、右側が「MDT221WTF(BK)」。VISEOのロゴはこれまで赤に統一されていたが、MDT221WTF(BK)の発表にともない、今後はデジタルテレビチューナー内蔵モデルのVISEOロゴを青にする

 MDT243WGとMDT243WG-SBの違いは本体色のみで、MDT243WGが光沢のクリアピアノブラック、MDT243WG-SBが非光沢のサテンブラックを採用している。MDT243WG-SBは3000台限定のモデルだ。MDT221WTF(BK)のカラーは非光沢のブラックのみで、光沢ボディのモデルは用意されていない。

テレビも2系統HDMIも装備した“全部入り”の21.5型モデル

「MDT221WTF(BK)」

 MDT221WTF(BK)は、VISEO初の地上・BS・110度CSデジタルチューナー内蔵モデル。PC向けの液晶ディスプレイに地上デジタルチューナーを内蔵した製品はすでに他社から販売されているが、テレビと同様にBS・110度CS放送やデータ放送までをすべてカバーする製品は業界初となる。21.5型ワイド液晶パネルは、解像度が1920×1080ドット(フルHD)、アスペクト比が16:9とテレビと同じだ。

 テレビ機能は、EPGをはじめ、ユーザーの好みに設定できる「お気に入り番組表」、字幕放送、データ放送、視聴しながら他チャンネルを確認できる「他番組一覧」、ジャンル別の番組検索、番組視聴予約などを用意。未使用時でもチューナー部に通電した状態にしておくことで、起動やチャンネル切り替えのレスポンスを高速化する「クイック起動」モードも備えている。

 高画質機能としては、内部の多階調処理でトーンジャンプを抑える「10ビットガンマ」、映像ソースの入力レベルに応じてコントラストを自動調整する「ダイナミックコントラスト」、映像ソースの輝度レベルを分析してバックライトをリアルタイムに制御する「Contrast Ratio Optimizer」(CRO)を搭載する。画質に関しては液晶テレビの開発陣とも協力し、テレビとPCにそれぞれ適した調整を行ったという。

 音声の面では、スピーカーユニットの特性や開口部の形状などが音質に与える悪影響を補正信号で打ち消す技術「DIATONEリニアフェイズ」を装備。視聴中に大きくなる音量を制御して全体の音量バランスを調整することで、番組ごとに異なる音量に対しても設定した音量の範囲に自動調整する「おすすめ音量」機能も持つ。

MDT221WTF(BK)のテレビ機能(写真=左)。「DIATONEリニアフェイズ」技術と「おすすめ音量」機能も搭載した(写真=右)

AV入力端子は左側面に配置されている

 インタフェースは映像入力がDVI-D(HDCP対応)、アナログRGBのD-Sub、HDMI(PC入力可)×2、D5、S-Video(S2)/コンポジットビデオといった構成。音声入力はRCAステレオ×2、ステレオミニ、音声出力は光デジタル音声(2チャンネル/テレビ出力時)、ステレオミニ(ヘッドフォン出力)を備えるほか、出力3ワット+3ワットのステレオスピーカーを内蔵する。

 液晶ディスプレイとしての基本スペックは、輝度が300カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1(CRO動作時2000:1)、応答速度が5ms、視野角が上下160度/左右170度、表示色が約1677万色。液晶パネルはTN方式のノングレアタイプ、色域はNTSC比で約72%だ。

 TN方式の液晶パネルは特に上下方向の視野角が狭いため、床に寝ころんで視聴する場合など、画面を下から見上げると色相が反転して見づらくなってしまう。そこでMDT221WTF(BK)は、入力された映像信号のガンマカーブなどを液晶パネルの視野角特性にマッチするように補正し、下から見上げて見る場合の色相反転を抑える「ルックアップ」モードも用意した。

ルックアップモードは2段階に調整でき、「ルックアップ2」のほうが下から見た場合の視認性がより向上する(写真=左)。ただし、ルックアップモードを適用すると、正面から見た場合の画質が低下する。テレビの各種操作や、ルックアップモードの切り替えなどディスプレイの調整は、付属のリモコンから行える(写真=中央)。OSDのメニュー画面は大きくなり、各機能の一覧やボタン操作のガイダンスが表示されるようになった(写真=右)

省エネ機能も用意

 PCとテレビ映像の2画面表示にも対応。表示方法はピクチャーインピクチャー(PinP)とピクチャーアウトピクチャー(PoP)が選択でき、子画面の表示位置やサイズも変更可能だ。また、液晶パネルの解像度と異なる映像を表示する場合は、ドットバイドット表示の「リアル」、2倍の解像度で表示する「2×ズーム」、アスペクト比を維持したまま全画面拡大/余った領域には黒帯を表示する「アスペクト比」、アスペクト比に関係なく引き伸ばして全画面拡大表示する「フル」の4つが選べる。

 そのほか、省エネ設定機能の「ECO Professional」を搭載する。表示画面の明暗に応じて画面の明るさを自動的に下げることで消費電力を削減する「ECO設定」、現在の省エネ電力値をリアルタイムで表示する「ECOメーター表示」、累積省エネ電力量と省エネ率をOSDで確認できる「省エネ管理」、パワーセーブ後一定時間経過後に電源を自動でオフにする「電源OFF」といった機能が利用できる。

 本体サイズは513.8(幅)×255(奥行き)×403.8(高さ)ミリ、重量は約7.3キロ。スタンドは上20度/下5度のチルト調整、90度のスイベル調整に対応する。

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