PC業界団体「ウインドウズ デジタルライフスタイルコンソーシアム(WDLC)」は6月24日、“地デジ化はPCでもできる──”をテーマにWDLC加入社合同でアピールする普及推進キャンペーン「Watch PC? パソコンも地デジカ!!」の記者発表会を東京・秋葉原で行った。
キャンペーンは、2011年7月11日に終了するアナログテレビ放送にともない、政府が推進する“地デジ化”を、PC関連業界が「地デジ機能を搭載するPC」で後押しし、推進する取り組み。現在、7780万台の地デジ受信機が出回る中において地デジ搭載PCは220万台を出荷する程度にすぎないが、2008年は2〜3万台/月だった出荷数は「地デジ機能を標準搭載」するPCのラインアップが増えたことも手伝い、10万台超/月(2010年4月)レベルに急成長する兆しも見せている。
「PCとテレビの融合で新しいライフスタイルが生まれると以前より言っておりましたが──残念ながらまだ道半ばです。地デジの可能性は、映像がきれいで迫力がある、だけでなく、それぞれの個人に合った使い方ができることにあります。日本の地デジ方式は(日本を含めて)現在世界10カ国で採用されており、今月はフィリピンで新たに採用、ブラジルではサッカーワールドカップ効果でワンセグ受信機(ワンセグの提供は日本方式独特の機能)の需要が急増したと聞いています。ともあれ、テレビとPCの組み合わせは日本ならではの発想ではないでしょうか。こういう日本発の新しい情報通信技術の使い方が国内でどんどん普及し、それが世界にも広がってほしいと思います。PCの機能(Webコミュニケーションなど)と放送が融合することにより、その人の新たなライフスタイルを提供するきっかけとなることに期待しています」(総務省 情報流通行政局地上放送課長の吉田博史氏)
「地デジPCは、リビングルームに設置するメインのテレビとは別に、寝室や子ども部屋などプライベートルームへの導入シーンを想定することで、PCならではの新しいテレビの使い方を提案したいと思います。もちろん、単にPCにテレビの機能が付いたから便利です──だけでなく、“なぜPCでテレビなのか”を具現化する使い方の提案とともに、Webとテレビを同一画面んで見られる“地デジPCにより、ライフスタイルがこう変わる”ことも一般消費者層に分かりやすく伝わるよう、WDLC加入社が共同で取り組んでいく考えです」(WDLC会長兼マイクロソフト代表執行役副社長の堂山昌司氏)
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