タブレット端末やプロジェクター内蔵ビデオカメラも登場――BenQが「GLOBAL DISTRIBUTORS' MEETING 2010」を開催:“世界初”がいっぱい(1/4 ページ)

» 2010年09月01日 12時30分 公開
[後藤治,ITmedia]

BenQの新製品を一堂に会した「GLOBAL DISTRIBUTORS' MEETING 2010,TAIWAN」

BenQグループのトップ、K.Y. Lee氏

 BenQは8月30日、グローバル事業戦略説明会と新製品発表を兼ねた「GLOBAL DISTRIBUTORS' MEETING 2010」を同社のホームタウンである台湾で開催した。BenQは2年に1度、クリスマス商戦を前にしたこの時期に各国の販売代理店や卸業者を招待し、新製品内覧会を行うのが通例となっている(前回はマカオで開催)。日本国内でのベンキュージャパンは主に液晶ディスプレイを販売する周辺機器ベンダーとしての印象が強いが、もともとAcerの製造部門がスピンアウトする形で誕生したBenQ(グループ)は、今では化学・精密機器などの製造から医療サービスまでを含む18の企業を傘下に収める巨大企業だ。また、BenQブランドはPC用ディスプレイやプロジェクターはもちろん、大型液晶テレビ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ノートPC、モバイル端末など幅広い製品を100以上の国で展開している。同グループの売上高を見ても、5年前の120億米ドルに比べて、2010年の業績予想では220億米ドル超へとビジネスは拡大を続けている(ただし、2007年の金融危機以降は製品単価の下落から180億米ドルまで落ち込んでいる)。

 冒頭に登壇したBenQグループのChairmanであるK.Y. Lee氏は、今後のスローガンとしてClimate Change/Caring/Convergence/Cloud Computing/Emerging Countriesの5つの「C」を掲げる。「Climate Change」では地球温暖化問題への取り組みとしてグリーンな企業を目指し、製造で二酸化炭素の排出量を削減するとともに、ソーラーシステムなどの新しいエネルギーの創出や省電力なLED技術を推進していく。「Caring」は2008年の南京に続いて蘇州にも“BenQ病院”を開設するほか、医療分野全般に渡って機器やサービスの提供を行う。「Convergence」と「Cloud Computing」は、同社の電子書籍端末「nReader」に代表されるハードウェアとソフトウェア、サービスの融合した新しい製品の投入を、「Emerging Countries」は2025年に世界全体の消費の半分以上を担うという予測から、新興国市場への投資を強めていくというものだ。

BenQグループの変革。Acerグループの製造部門として1984年に設立されたContinental Systems(後のAcer Communications&Multimedia)が2001年に独立し、現在では18の企業を抱えるグループに成長した(写真=左)。BenQグループ全体の業績。2010年は回復基調にあり、2007年の220億ドルを超える見通しだという(写真=中央)。今後の戦略となる5つの「C」。これにあわせて医療サービスやソーラーシステム、eBookなどの新しい試みも行われる(写真=右)

GLOBAL DISTRIBUTORS' MEETING 2010は風光明媚(ふうこうめいび)な景観で知られる台湾の代表的な観光地、日月潭(Sun Moon Lake)の湖畔に立地するFleur de Chine Hotel(雲品酒店)を貸し切って行われた。世界各国から400人を超えるディストリビューターがイベントに参加したようだ

 続いて登壇したBenQのPresident&CEOであるConway Lee氏もこの5つの「C」に沿った形で、具体的な製品戦略やキーテクノロジーを解説した。BenQブランドの主力製品はもちろん、グループ企業であるAU Optronicsから優先的なパネル供給を受けるPC用モニターや大型テレビだが、最新の製品構成では電子書籍端末とビデオカメラが加わり、新しいビジネスとして医療機器や太陽充電、LEDライトの販売にも手をつけていくという。

 また、コアビジネスである液晶ディスプレイでは、2010年Q3にVAパネルを採用したLEDバックライト液晶を世界に先がけて投入し、さらなるシェア拡大を目指すほか、プロジェクターやデジタルカメラ、ビデオカメラ、タブレットを含むモバイル端末、液晶テレビの製品ラインアップも順次アップデートしていく。

2008年にマカオで行われた発表からのアップデートとしては、コアコンピタンスを支える技術としてLighting、Caring、Solarの3つが加わっている。Caringの試みは当初、同社の工場で働く作業員のために、製造拠点のある南京に病院を開設したのが始まりだった。2010年には医療機器メーカーのTridentをグループに加え、医療関連事業を本格化させている

LightingとSolarは環境保護への取り組みの一環だ。LED照明を製造するLextarやWellpowerの製品をBenQブランドで販売していくほか、太陽光発電や太陽充電といった新しい挑戦も行う。会場には同社のノートPC「Joybook」の天板にソーラーパネルを内蔵したコンセプトモデルも展示されていた。BenQスタッフの話によると、「2012年ごろまでに製品化される、かも」とのこと

2009年のLED液晶マーケットシェアで世界第2位(27.2%)のBenQは、まもなく24型のVA LED液晶と120Hz駆動の23.6型液晶を世界に先がけて発売する(写真=左)。新技術の採用と市場投入への速さは、ワールドワイドで高いシェアを持つパネルメーカー、AU Optronicsをグループ会社に持つBenQの強みだ。ちなみにAU OptronicsはBenQグループ総売上高のうち半分以上(2009年は113億米ドル)を稼ぎ出す成長企業でもあり、ソーラーパネルの生産も行っている(写真=中央)。AU OptronicsのVice President、Michael Tsai氏(写真=右)

プロジェクターでは、2009年に単焦点モデルで世界シェアトップ(14.2%)を獲得している。3板液晶プロジェクターで圧倒的なシェアを持つエプソンに対し、DLPプロジェクターで強いのがBenQの特徴だ。今後は教育関係向けに単焦点モデルのフルラインアップをそろえ、ホームシアター向けには光源に白色LEDを採用したモデルを拡充していく(写真=左)。デジタルカメラはこれまで同様79ドル〜199ドルの低価格帯で展開するが、ビデオカメラではフルHDカムだけでなく、3D映像を撮影可能なモデルや小型プロジェクターを内蔵したコンパクトモデルもラインアップするという(写真=中央)。中国のNetbook市場で成功した「Joybook」は今後AV機能を強化していく。一方、すでに台湾と中国で展開している電子書籍端末「nReader」に、Androidを採用するタブレット型モデルを追加する(写真=右)

関連キーワード

BenQ | ディスプレイ | フルHD | コントラスト


       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  2. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  6. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  7. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  8. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
  9. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  10. 14型モバイルノートPC「FMV Note U」に新モデル登場 約634gモデルに加えて「ゴジラ-0.0」コラボモデルも (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー