米Amazonは10月12日(現地時間)、同社のKindle Storeで販売するコンテンツのラインアップとして、雑誌・書籍という観念から脱した文量で構成される「Kindle Singles」を加える予定であることを明かした。
Kindle Singlesは、文量が1万〜3万語(約30ページから90ページ)程度のコンテンツで、雑誌の特集と一般的な書籍の中間に当たるボリュームを持ったコンテンツとなる。同社の発表では、Kindle Singlesで想定している文量を「New Yorker誌の特集記事の2倍程度、または一般的な書籍の数章程度」としている。
同社によると、英語圏における雑誌・書籍向けの原稿は1万語以下、あるいは5万語以上であることが多いが、これは紙出版の影響を色濃く受けた結果であり、実際にアイデアなどを端的にまとめ、効果的に伝えるためには1万〜3万語が適しているとしており、Kindle Singlesがこの受け皿として機能することになる。
Kindle Singlesによって、個人、出版社を問わずコンテンツのマーケットインが加速されるとともに、コンテンツのラインアップが増えることが期待される。優れた(または読み手が一定数存在する)コンテンツが、ブログではなくこうしたプラットフォームで提供される時代も近いのかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.