決め手はオリジナルクーラー──MSIの「Twin Frozr」と「Cyclone」を全力運転!!:イマドキのイタモノ(2/3 ページ)

» 2011年03月03日 17時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

MSIの高品質条件が最大の武器となる!

 MSIのオーバークロック設定グラフィックスカードは、同社のハイエンドマザーボードと同様、Hi-c CAPやスーパーフェライトチョークといった「Military Class 2」コンポーネントを採用して回路の品質を高めている。また、製品によってはリファレンスデザインから電源フェーズ数を増強しており、電源供給でも余裕を持たせている。このことで、オーバークロックでの過酷な動作条件でも安定した動作を実現するわけだ。

 さらに、標準で付属するオーバークロック用ユーティリティ「After Buner」を利用すれば、ユーザーがさらにオーバークロック設定をチューニングできる。After Burnerには、状態監視やファンの回転数制御などの機能を統合している。特にファン回転数機能では、GPU温度と回転数という2軸のグラフによって回転数が設定できる。可変ポイントも追加できるので、静音化を目指す場合にも活用できる。

R6870 HawkのGPU電源回路。この部分で8フェーズ、このほか2フェーズを加え計10フェーズ構成をとる。フェライトコアにはSFCの刻印付き

MSIのオーバークロックユーティリティ「After Burner」(写真=左)と、そこで表示されるファン回転数制御画面(写真=中央)。デフォルトはAuto動作だが、チューニングはマニュアル設定で行う。今回の評価作業でN560GTX-Ti Twin Frozr II OCをオーバークロックした状態をGPU-Zで確認する(写真=右)

冷却性能は良好。出荷時のファン設定は“静音”チューニング

 クーラーユニットの特性を調べるために、Radeon系 GPUを搭載したグラフィックスカードでGPUの温度とファンの回転数をアイドル時、3DMark 11実行中の最大値で確認してみた。なお、測定にはGPU-Zを用いている。まず、温度に関しては、どのGPUもリファレンスデザインから大幅に低い温度に保たれている。特にRadeon HD 685では高負荷時で20度以上の差がある。

 ファンの回転数は、それぞれのグラフィックスカードでおよそ40〜50%の範囲で制御されている。リファレンスデザインのクーラーユニットでは製品によっても異なるが、おおよそ20%以上の範囲でダイナミックな回転数制御をしていることが多い。そのおかげで、MSIのクーラーユニットでは動作音がほぼ一定に感じる。リファレンスデザインの音量が回転数にあわせて“ダイナミックに”変化するので、MSIのグラフィックスカードは静か、という印象が強い。実際、ベンチマークテストで負荷をかけてみても、回転数のパーセンテージ示度は若干高めになってもMSIのクーラーユニットは静かで、ファンノイズが耳につくこともない。

 回転数で注目したいのがRadeon HD 6850搭載グラフィックスカードでの比較だ。パーセンテージ示度が高めなCycloneが、リファレンスデザインのクーラーユニットよりも回転数が低い。実際に聞こえる音も、Cycloneは静かだ。もっとも、Radeon HD 6950搭載グラフィックスカードでは、Twin Frozr系のクーラーユニットが高回転にもかかわらず静かであったりするので、発生する音量は回転数とともにファンの形状も影響する。

 その、Twin Frozr系クーラーユニットでも。AfterBurnerでファンの回転数を最大にすると、さすがにうるさくなる。オーバークロック設定と発生する音量はバランスが肝心で、出荷時設定では静音を重視する傾向にある。オーバークロックを重視する設定はAfterBurnerを使うユーザーに委ねていると考えることもできるだろう(なお、Radeon HD 6870のみ回転数情報が取得できなかったため、これを除くグラフィックスカードでの考察となる)。

GPU温度
ファン回転負荷率
ファン回転数

クロックアップしただけパフォーマンスアップ

 今回集めてたグラフィックスカードは、すべてオーバークロック版だ。その性能をベンチマークテストで確認してみる。Core i7-980Xを用いた構成で、メインメモリを4Gバイト×3としている。

評価用システム構成
CPU Core i7-980X(3.3GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.8GHz)
マザーボード ASUS Rampage II Gene
チップセット Intel X58 Express+ICH10R
メモリ DDR3-1066(4Gバイト×3)
HDD WD7680AAKS(768Gバイト、7200rpm、16Mバイト)
OS 64ビット版Windows 7 Ultimate

3DMark Vantage(Overall)
3DMark 11
LOST PLANET 2(DirectX 11、テッセレーション:Heavy)

 オーバークロックモデルといっても、クロックアップは小幅なので、リファレンスデザインと比較しても大きな差はない。Radeon系で最もスコアが高いのは当然ながらR6950 Twin Frozr II OCだが、R6850 Cyclone 1GD5 PE OCは、Radeon系3製品で設定されたオーバークロック幅が最も大きいだけに“誘惑”される。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月26日 更新
  1. 実売3万9800円でノートPCを3画面化! ソースネクストのデュアル拡張ディスプレイ「DGP-DMD1401」を試す (2026年09月25日)
  2. AndroidとChromeOSが融合した次世代PC「Googlebook」の実機を見てきた ――AI統合で何が変わるのか? (2026年09月25日)
  3. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  4. なぜ競技用ゲーミングPCは光らない? HPSC久木留所長とマウス軣社長が語るアスリート支援の未来 (2026年09月24日)
  5. 「これはわれわれにとってのTGSだ」 ロジクールGが年に一度の旗艦イベント「Logicool G PLAY Tokyo 2026」を開催 熱気あふれる会場を現地レポート (2026年09月25日)
  6. ロジクールGの新型マウス「PRO X3 SUPERSTRIKE」や8K対応キーボード「PRO X2 RAPID」を見てきた (2026年09月24日)
  7. 12インチ「Surface Pro」と13インチ「Surface Laptop」に個人向けの第2世代が登場 Snapdragon X2 Plus搭載でメモリは最大24GBに (2026年09月24日)
  8. 天空がCore Ultra 5を搭載した10.51型2in1ノート「TENKU Note Pro AI」を発売 (2026年09月24日)
  9. “Vision Pro級”のMR体験が約100gの軽量グラスで? 最新の「Meta VR Glasses」を試して分かった圧倒的な快適性 (2026年09月25日)
  10. “AIスマホ”としての個性がより鮮明に 望遠カメラ刷新&AI処理が飛躍した「Pixel 11 Pro」 の実力とベンチマーク結果を検証 (2026年09月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー