米Hewlett-Packardは9月8日、アジア太平洋および日本地域向けのプリンティングカンファレンスを中国・上海で開催した。同社のプリンタ部門、Imaging & Printing Group(IPG)による恒例のイベントで、ここで披露された製品やサービスのいくつかは、今後日本市場にも投入されることになる。
「INNOVATION for IMPACT」を掲げた今回のイベントは、昨年香港で発表したWeb対応プリンティングソリューション(ePrint)の拡張が主な内容だ。冒頭の基調講演では、IPGの取締役副社長ビオメッシュ・ジョーシ(Vyomesh Joshi)氏が登壇し、さまざまな分野のユーザー事例を交えながら、IPGの戦略とコンセプトを説明した。そちらの詳しい内容は後にゆずり、ここではひとまずコンシューマー向け製品を紹介しよう。
今回コンシューマー向けプリンタとして、「ENVY110 e-All-in-One」と「Photosmart e-All-in-One」シリーズ3モデルが披露された。ENVY 110は、プレミアムブランドのENVY――“人々が羨望(せんぼう)する最上級モデル”というコンセプトをインクジェット複合機に取り入れたモデルだ。HP ENVY100の後継機にあたり、従来のブラックとオフホワイトのモノトーンから、白色とオフホワイトのシンプルかつ洗練されたカラーリングに変わっている。本体サイズは、427(幅)×336.2(奥行き)×102.4(高さ)と、自動両面印刷機能を持つ複合機ながら非常に省スペースで、リビングに設置しても違和感のないコンパクトなデザインが特徴だ。
インク構成はシアン/マゼンダ/イエロー/ブラックの4色。従来同様に3.45型のタッチスクリーン液晶を前面に備え、PCを使わずにWebコンテンツにアクセスして印刷が可能なPrint Appsや、プリンタ固有のEメールアドレスを持ち、どこからでもプリントできる「ePrint」を利用できる。実売予想価格は299米ドルで2011年10月に発売される予定だ。なお、前モデルのHP ENVY100は、オーディオ機器を思わせる洗練されたデザインと省スペースな点が特に日本で好評だったという。国内投入の正式なアナウンスは後日になるが、ENVY110が日本で発売されるのは間違いないだろう。
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