表と裏に搭載するデュアルディスプレイなUltrabook──「ASUS TAICHI」“きわめて高い次元で融合”したコンバーチブル!

» 2012年11月14日 15時00分 公開
[ITmedia]

開いただけでクラムシェル。閉じただけでタブレット

 ASUS TAICHIは、2012年6月のCOMPUTEX TAIPEI 2012で公開したデュアルディスプレイ搭載のUltrabookだ。クラムシェルスタイルを採用するUltrabookが搭載する“内側”の液晶ディスプレイに加えて、その“外側”になる天板にも、同じサイズの液晶ディスプレイを搭載する。液晶ディスプレイを閉じた状態でも天板側のディスプレイを有効にすることで、スレートスタイルのタブレットUltrabookとして利用できる。

 なお、製品名のTAICHIは、太極拳などで日本人にも知られている「太極」(英語でTAICHIと表す)が由来で、エイスースは、「陰と陽で構成する太極のように、相反する要素をきわめて高い次元で融合させた、今までにないまったく新しい形のモバイルデバイス」という意味で名づけたと説明している。

「相反する要素を高度な次元で融合」という意味を持つ“太極”から名付けた「ASUS TAICHI」は(写真=左)、天板側にも同サイズ同解像度の液晶ディスプレイを搭載して(写真=中央)、ボディを閉じるとそのまま天板側のディスプレイが有効になってタブレットUltrabookとして使えるようになる(写真=右)

 ASUS TAICHが搭載する液晶ディスプレイは、ともに、サイズが11.6型ワイドで、解像度は1920×1080ドットとフルHDに対応するほか、IPSパネルを採用して左右方向、上下方向ともに178度の視野角を確保している。パネル表面は、“内側”のディスプレイがノングレア処理を施し、“外側”のディスプレイはグレアタイプとなる。“外側”の液晶ディスプレイは、10点同時に対応するタッチパネルも内蔵する。タッチパネルは専用の電子ペンを使うことで256段階の筆圧も検知できる。

 有効なディスプレイを切り替えることで、クラムシェルスタイルのUltrabookとして使う「ノートパソコンモード」と、“外側”の液晶ディスプレイを有効にしてスレートスタイルで使う「タブレットモード」が利用できるだけでなく、両方の液晶ディスプレイを有効にして、それぞれに同じ画面を表示する「ミラーモード」と、それぞれに異なる画面を表示する「デュアルスクリーンモード」も用意する。ノートパソコンモードとタブレットモードの移行では、本体を閉じるだけで有効になるディスプレイが“内側”から“外側”に自動で切り替わる。また、ユーティリティの「TAICHI HOME」にある表示方法のボタンを選ぶだけで、4つのモードの切り替えが可能だ。

デュアルディスプレイ搭載ながら重さ約1.25キロでバッテリー駆動は約5.2時間

 登場するモデルのハードウェア構成は1種類で、CPUがCore i7-3517U(1.9GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3GHz)、システムメモリの容量は4Gバイトで、データストレージは容量256GバイトのSSDを採用する。OSは64ビット版 Windows 8だ。本体に搭載するインタフェースは、2基のUSB 3.0にSDメモリーカードスロット(SDXCメモリーカード対応)、そして映像出力インタフェースとしてアナログRGB(形状はMini-VGAを採用する)とmicro HDMIを備える。無線接続は、IEEE 802.11a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0が利用できる。

左側面にはヘッドセット端子とUSB 3.0、アナログRGB出力(形状はMini VGA)、音量調整ボタン、そして、画面回転ロックスイッチを備え(写真=左)、右側面には、電源スイッチとmicro HDMI、USB 3.0、ACアダプタ接続用のDC入力を搭載する(写真=右)

 キーボードはアイソレーションタイプを採用してLEDバックライトを内蔵する。タッチパッドは105(幅)×64(奥行き)ミリで、3点同時同時のマルチタッチジェスチャーに対応してスクロール、ズーム、スワイプが利用できる。また、エイスース独自開発の「Smart Gesture」によってスムーズで直観的な操作も可能にしている。

 天板側には1080pの30fpsで動画が撮影できるカメラを搭載するほか、通常のディスプレイ側にも720pの30fpsで動画が撮影できるカメラを内蔵する。サウンド環境では、エコー除去とノイズサプレッションに対応して指向性録音機能を有するアレイマイクを採用し、サウンド出力では、Bang & Olufsen ICEpowerの監修で開発したエイスース独自の音質補正技術「ASUS SonicMaster」をASUS TAICHIに最適化して導入している。

 本体のサイズは、306.6(幅)×199.3(奥行き)×3〜17.4(厚さ)ミリで、重さは約1.25キロだ。デュアルディスプレイを搭載するボディの強度を確保するため、メタルフレームを採用する。この状態で、バッテリー駆動時間は5.2時間としている。出荷開始は12月8日の予定で、実売予想価格は13万9800円の見込みだ。

キーボードはアイソレーションタイプを採用する。なお、掲載しているのは英語モデルで、日本向けモデルのキーボードレイアウトは異なる(写真=左)。パッケージには、インナーケースにアナログRGBアダプタ、有線LANアダプタなども用意する(写真=右)

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