ASUSは、6月4日に台湾の台北市でプレスカンファレンスを行い、ASUS台湾本社CEOのジェリー・シェン氏が、“ASUS TAICHI”をはじめとする、新しい製品群を公開した。
製品の公開に先立ち、シェン氏は、「ASUS Open Cloud Computing」(AOCC)と呼ぶクラウドサービスを利用して多くのASUS製デバイスでコンテンツを共有するソリューションを紹介した。AOCCには、ASUSが提供するオンラインサポートサービス(ASUS eSupport)をユーザーがつながりを持つ友人や家族で共有する「ASUS Open Help」や、あらゆるサイズと解像度のデバイス搭載ディスプレイで同じコンテンツを共有する「ASUS Open Screen」などのクラウドサービスの提供や、プライベート向けや企業向け、公共ベースの各種クラウドサービスをシームレスで利用できるソリューションの「ASUS Open Cloud」などで構成する。
シェン氏は、このAOCCを実現するデバイスという位置づけで、これから投入を予定する製品を紹介した。この製品の中には、無線LANルータやNASもあったが、メインとなったのは、タブレットデバイスや液晶一体型PCだ。これらのPCは、そのほとんどでWindows 8やそのARM対応モジュールともいえる「Windows RT」に対応するタッチパネルの搭載を訴求する。
従来からあるクラムシェルタイプのデバイスから液晶ディスプレイ部分だけを取り出してスレートタイプのタブレットデバイスとして利用できる“Transformer”ラインアップでは、Atomシリーズを搭載してWindows 8を導入するタブレットPC「ASUS Tablet 810」や、Tegra 3を搭載してWindows 8のARM対応モジュールともいえる「Windows RT」を導入する「ASUS Tablet 600」、そして、“Ivy Bridge”世代のCPUでCore i7シリーズの搭載も可能で、液晶ディスプレイにIPSパネルを採用した高性能タブレットPC「ASUS Transformer Book」などを公開した。
ASUS Transformer 810は、“新世代”Atomを搭載するタブレットPCシリーズで、展示機材にはWindows 8 Release Previewを導入していた。11.6型ワイドでIPSパネルを採用する液晶ディスプレイを搭載し、10点同時タッチ対応のタッチパネルを内蔵、さらに、ワコムのデジタイザも組み込む。システムメモリの容量は2Gバイトで、データストレージは容量64GバイトのeMMCを採用する。無線接続は、IEEE 802.11 b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0を利用できる。本体には有効画素800万画素のリアカメラと有効画素200万画素のフロントカメラのほか、加速度センサーに電子コンパス、GPS、ジャイロスコープ、そして、NFCを内蔵する。
ASUS Transformer 600は、Tegra 3を搭載し、Windows 8のARM対応モジュールともいえる「Windows RT」を導入したモデルだ。展示機材はWindows RT Release Previewを導入していた。10.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載して、解像度は1366×768ドット。10点同時タッチ対応のタッチパネルを内蔵する。システムメモリの容量は2Gバイトで、データストレージは容量32GバイトのeMMCを採用する。無線接続はIEEE 802.11 b/g/nの無線LANとBluetoothが利用できる。本体には有効画素800万画素のリアカメラと有効画素200万画素のフロントカメラのほか、加速度センサーに電子コンパス、GPS、ジャイロスコープ、そして、NFCを内蔵する。
ASUS Transformer Bookは、Core i7シリーズを搭載できる高性能“Transformer”だ。ラインアップでは11.6型ワイド、13型ワイド、そして、14型ワイドの液晶ディスプレイ搭載モデルをそろえる予定だ。解像度は1920×1080ドットで、データストレージはSSDとHDDの組み合わせになる。
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