Microsoftが「MS-DOS 4.0」をオープンソース化 IBMの協力で幻の「MT-DOS(β)」も公開

» 2024年04月26日 18時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 Microsoftは4月25日(米国太平洋夏時間)、IBM PC用OS「MS-DOS 4.0」をオープンソース化したことを発表した。GitHub上で、MITライセンス(※1)のもと公開されている。

(※1)その名の通り、米国のマサチューセッツ工科大学が定めたライセンス体系で、「X11ライセンス」と呼ばれることもある。著作権と許諾の表示をきちんと行うことを条件に、用途を問わず使用/改変/複製/再頒布を認めることが特徴だ

MS-DOS 4.0がオープンソースに Microsoftからの告知

 MS-DOS(Microsoft Disk Operating System)は、1981年にIBM PC向けのOS「IBM PC DOS」としてIBMに供給された後、Microsoftからもリリースされた。Version 5.0まではMicrosoftとIBMが共同開発しており、両者に大きな差分はなかったが、それ以降のバージョンはそれぞれが独自開発するようになり、主に添付ソフトウェアの面で差分が生じるようになった。

2つのDOS IBM PC(とその互換機)向けDOSの一般向け最終バージョンはMS-DOSがVersion 6.2(上)、PC DOSがVersion 7.0(下)となる。本文にある通り、両者はVersion 5.0までは共同開発だったが、その次のバージョン(MS-DOS 6.0およびPC DOS 6.1)から、それぞれの独自開発に移行した。なお、IBM PC DOSはVersion 4.0をもって「IBM DOS」に改名され、独自開発への移行をきっかけに「PC DOS」に再改名(先祖帰り)している。一方、MS-DOSはWindows 95/98/Meにも搭載されているが、その辺の説明は割愛する

 Microsoftは2014年3月、同社が初めてIBM以外のPCメーカーにOEM供給した「MS-DOS 1.25」と、初のメジャーバージョンアップ版である「MS-DOS 2.0」を米国のComputer History Museumを通してオープンソース公開し、同年9月にはGitHubにも公開している。

 今回、共同開発パートナーであったIBMの協力のもと、MS-DOS 4.0もオープンソースとして公開されることになった。そのきっかけは、イギリス人研究者であるコナー・ハイド氏が、MicrosoftでかつてCTOを務めていたレイ・オジー氏にソフトウェアのコレクションについて問い合わせたことだという。

 どんなことがあったのかはMicrosoftの告知(英語)に詳しいが、やり取りと捜索の結果、MS-DOS 4.00“そのもの”を発見し、現時点で見つかっているマルチタスキングDOS(MT-DOS)のβ版や、PDF化した文章と共にオープンソースとして公開されることになった。捜索は今も続いているとのことで、追加のバイナリや文章が見つかった場合は随時公開される予定だ。

 なお、公開されているMS-DOS 4.0(とMT-DOS)は、IBM PC/XTの実機、Pentium搭載のPC、PCエミュレーター(PCem/86box)での動作を確認したという。「昔のPCってどんなだったんだろう?」と知りたい人は、ぜひ試してみてほしい。

β版 MS-DOS 4.0のマルチタスク対応β版(通常「MT-DOS」)を収録した5インチフロッピーディスク(と思われる写真)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月27日 更新
  1. 鳴り物入りで登場した「Copilotキー」が早くもお蔵入りか──チャットボットからAIエージェントへの移行が示すMicrosoftの誤算 (2026年07月27日)
  2. エアコンがない部屋を冷やせる「Dreemstar 冷風扇」がセールで50%オフの9980円に (2026年07月23日)
  3. 64GBメモリ/2TBストレージ/Ryzen AI Max+ 395搭載のハイエンドミニPC「MINISFORUM MS-S1 MAX」がタイムセールで27%オフの43万2799円に (2026年07月25日)
  4. NVIDIAが次世代AI超解像技術「DLSS 5」の今秋投入を明らかに/MicrosoftとMistralが欧州におけるAI演算能力の拡大で戦略的提携を発表 (2026年07月26日)
  5. 高価なグラフィックスカードを守る「過熱保護ケーブル」に注目! 夏を乗り切るNoctua製簡易水冷も販路拡大で続々入荷 (2026年07月25日)
  6. プラネックス、10GbE接続に対応した5ポート搭載アンマネージドスイッチ (2026年07月24日)
  7. 実売2万円切りで実働10日間のバッテリー駆動! 「Amazfit Bip Max」は初めてのスマートウォッチに最適か (2026年07月24日)
  8. 東レの最新カーボン技術で約999gと長時間バッテリーを両立させた“法人向けLAVIE”が登場 ブランド統一の背景とは (2026年07月23日)
  9. 背中に「インテル、付いてる」ロボットも登場! 40年の実績を持つロボティクス分野で攻勢をかけるワケ (2026年07月24日)
  10. Arm版Windows 11は“普通”に使えるのか? 「FMV UQ-L1」で試して分かった快適さと“鬼門” (2026年07月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー