10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力:新生活”向けエントリーモデル(1/4 ページ)

» 2026年03月10日 22時00分 公開
[林信行,ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 このMacは安い。

 MacBook Neoの価格は9万9800円で、学生や教職員割引であれば8万4800円から購入できる。10万円を切るノート型Macは2009年10月のMacBook以来約17年ぶりとなる。そんな製品を円安が進み、ストレージ価格高騰といった逆風のさなかで作ってしまうところに、Appleの企業としての力強さを感じる。

 もちろん、安いからといって質が悪いと感じることはない。手が届きやすい価格を優先させるべく、何かの仕様を妥協した製品を作るPCメーカーもあるが、AppleはPCメーカーである前に一流ブランド企業でもある。

 Apple製品として満たすべき製品の品質の基準があり、それを下回る製品を出すことはあまりない(直近でソーシャルメディアで話題になっている日本語文字入力の品質はまれな例外だ)。

Apple MacBook Neo ノートPC 99800円 低価格 10万円切り モバイルPC お手軽 13型ディスプレイを採用した「MacBook Neo」。写真はシトラスのMacBook Neoで、黄色にも緑色にも、さらには周囲の光によっては黄金色にも見える。iPhone 17eのソフトピンクと並べてみた。

幅広い層の日常用途をカバーする1台

 このMacBook Neoも、ボディーは頑丈なアルミニウム製でLiquid Retinaディスプレイを搭載し、macOSがサクサクと動く。作業内容によって異なるが、パフォーマンスはだいたいM1とM2搭載MacBook Airの中間くらいだ。

 動画編集や3D関係のプロアプリをガンガン使うには不向きだが、Webブラウジングをしたり文章や企画書、プレゼン用のスライドを作成したり、写真を加工したり、Webを使ったり、生成AIを使ったり、簡単な動画作成/音楽作成をしたりといった一般的な学生やビジネスパーソン、経営者、主婦/主夫層のニーズはほぼ満たしている。

 本体重量は約1.23kgと、最新のモバイルPCに比べると軽くはないが、一日中持ち歩けるサイズ感にまとまっている。

Apple MacBook Neo ノートPC 99800円 低価格 10万円切り モバイルPC お手軽 13インチMacBook Air(下)とのサイズ比較。MacBook Neoの方が1回り小さいのが分かる
Apple MacBook Neo ノートPC 99800円 低価格 10万円切り モバイルPC お手軽 底面は極めてシンプルだが、シトラスの白いゴム足は使っているとすぐに汚れがついてしまう。真っ白な状態を見ることができるのは一瞬だけなので注意したい

 Appleも、MacBook Neoは同社が最近出したサブスクリプション型のクリエイティブアプリのコレクション「Apple Creator Studio」を使うのにも理想の製品としている。ただし、条件付きでコレクションに含まれる映像編集用の「Final Cut Pro」と音楽制作用の「Logic Pro」は例外に挙げ、これらのアプリをメインに使うのであれば「MacBook Air」の方を推奨している。

 推奨しないとはどういうことだろうか。アプリが動かないのか気になって試しに「iPhone 17 Pro Max」で撮影した4K/30fpsの動画をFinal Cut Proを使って編集してみたが、普通に動画を取り込んだり、切り貼りして流れを入れ替えたり、文字タイトルを加えたり、ちょっとしたエフェクトをかけたりといった編集ではストレスを感じることがなかった。

Apple MacBook Neo ノートPC 99800円 低価格 10万円切り モバイルPC お手軽 Final Cut Proで簡単な編集を試してみたところ、それほどストレスを感じずに作業を終えることができた

 今、Appleではこれらのツールにも高度なAI機能を続々と追加しているところだ。今後、そういった高度な機能まで積極的に使っていきたい人であれば、劇的に性能が伸びた新型MacBook Airは価格こそMacBook Neoの2倍近く(18万4800円〜)になるが、それ以上の性能向上をもたらす魅力的な選択肢になっているので、MacBook AirかMacBook Proを選んだ方が良い。

 しかし、そこまで特殊な用途で使うことがないという人、とりあえずはPCでどんなことができるかを試したい人であれば、まずはMacBook Neoで入門するというのは良い選択ではないかと思う。

 これは個人的な意見だが、学生であれば一度、PCを限界まで使って「PCの処理能力が自分の要求に追いつかない」というのはどういうことかを体感してみるのも悪くない経験だと思う。そういう状況に直面してこそ、人は製品を工夫して使うことを覚えるからだ。

 もっとも、MacBook Neoはそう簡単には性能の限界を感じさせてはくれないと思うので、使う学生にも頑張りが必要になる。

 もう1つ個人的洞察を加えると、製品として使い続ける寿命は3年くらいと考えておいた方が良い。昨今、Appleは1台の製品を最低5年くらいは使い続けられるように製品やOSの開発計画を行っている。

 これから5年くらいはAIがさらに劇的に進化する時期であり、コンピューターに求められる性能要求も大きく変わる可能性が高い。いつまでも基本の使い方だけに限定して製品を使うなら問題がないが、時代の歩みと共に成長していくつもりの人は、2〜3年後には最新のAIトレンドを反映したモデルに乗り換えることが、自身の成長を止めないことにつながると意識すべきだろう。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  2. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  6. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  7. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  8. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
  9. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  10. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー