「iPhone 17e」実機レビュー! 9万9800円で256GB&MagSafe対応 ベーシックモデルの魅力と割り切り(1/3 ページ)

» 2026年03月09日 22時00分 公開
[林信行,ITmedia]

 「iPhone 17e」が3月10日に発売となる。

 iPhoneの最もベーシックな機能だけを、一番手頃な価格で提供する「e」シリーズの最新モデルだけに、カメラは超広角や望遠レンズが省かれている。シンプルな1レンズ仕様なので、写真を撮る楽しみは限られる。

 とはいえ、新たにMagSafeに対応したり、割り切ったカメラ仕様のおかげで最も美しい背面を持ったり、その背面に春らしい新色ソフトピンクが加わるなど、魅力を大幅に増している。本体色に合わせた新アクセサリーでファッションアイテムとしての楽しみも加わるなど、2026年度の新入学・新生活のシーズンの人気アイテムの1つにもなりそうだ。

iPhone 17e Apple アップル スマホ 新色 ソフトピンク 桜の花びらの色を思わせる「iPhone 17e」のソフトピンク。光の当たり方によっては真っ白にも見える柔和で上品なカラーリングが、レンズ1つならではの美しい背面に映える

美しさとスペックの両立 逆風下での価格維持は快挙

 新たに発表されたiPhone 17eは、他のiPhoneのような画面の常時点灯には対応せず、しばらく放置すると節電のため画面がオフになる。 それでも、ほとんどの人にはこれで十分で、それどころか潔い1レンズ仕様のおかげにより、背面の見た目はスッキリとして美しい。

 これはテクノロジー好きな人には響かないかもしれないが、そうでない多くの人にとって、モノとしての美しさは重要な購入判断の1つだろう。

 常に手にしながら持ち歩くスマートフォンの見た目となれば、なおさらだ。

 美しい光沢を持つホワイト、マットな美しさのあるブラックどちらも魅力的だが、今回、新たにまるで日本の桜を意識したかのようなソフトピンクが加わった。実際の色はAppleが提供している写真よりもずっと淡く、光の当たり方によっては白くも見えることもあるが、暗い場所では、ほのかなピンクが浮き立ってくる。とても柔和な色合いだ。

iPhone 17e Apple アップル スマホ 新色 ソフトピンク 純正 ケース ストラップ ボディーカラーはブラックとホワイト、新色のソフトピンクの3色だ

 前モデルとなる「iPhone 16e」から約1年で順当に登場し、当たり前のようにスペックが進化し、当たり前のように同じ価格を維持したiPhone 17eだが、よく考えると驚くべき点が多い。

 例えばストレージだ。今、世界では深刻なメモリ不足と価格高騰が起きており、同じ容量のメモリが以前の2〜3倍、容量によっては数倍にまで跳ね上がる状況が常態化している(そもそも品切れで入手できないこともある)。しかも、為替市場では円が続落するなど、お手頃価格のiPhoneを作るには逆風が吹きまくっている。

 しかし、そのような中で、圧倒的な出荷量を誇るAppleだからこそできる環境変化を吸収する戦略で価格を維持しつつ、基本ストレージを2倍の256GBに引き上げることを含む大幅なスペックアップを行った。

 おかげでストレージの残量を心配することなく高精細な写真をたくさん撮影でき、動画のダウンロードやアプリのインストールも余裕を持って行えるようになった。

 搭載されたプロセッサは最新世代の「A19」に進化した。例えば写真上の邪魔な物を消し去るクリーンアップ機能などで約38%ほど性能が向上している。iPhone 16eでは新しい通信モデムを採用したことでそのパフォーマンスの問題が指摘されることがあったが、17eは最大2倍速い「C1X」というiPhone Airと同じものを備える。

 カメラの仕様も一見従来通りに見えるが、撮影後に写真をポートレートへ変換できるように機能強化された。

iPhone 17e Apple アップル スマホ 新色 ソフトピンク iPhone 17eの弱みは、カメラのレンズが1つのみであることだ。大勢でのグループ写真や建築を撮るのに強い超広角撮影も、望遠撮影もできないが、標準レンズに加え、目で見ている画角に近い撮影ができる2倍モードを選べる。さらに、画質が落ちるデジタルズームで良ければ10倍までサポートしている
iPhone 17e Apple アップル スマホ 新色 ソフトピンク 左から標準/2倍/10倍デジタルズームのサンプル

待望のMagSafe対応 そしてeSIMへ

 変更点で何といってもうれしいのは、MagSafeへの対応だろう。iPhone背面に充電器をマグネットで吸着させるMagSafeは、使い勝手が極めて高い人気の機能だ。iPhone 16eは非接触充電(Qi)には対応していたものの、MagSafeには対応していなかった。

 MagSafeと引き換えに省かれたのがSIMカードスロットで、iPhone 17eではeSIMと呼ばれるソフトウェアSIMで使うことが前提になる。2025年の秋、eSIMでスマホの移行失敗といったニュースが出たことで、eSIM移行に不安を抱えている人もいるかもしれないが、eSIMは極めて利便性の高い機能で、これから全てのiPhoneで標準になるだろう。

 世界中で多くの人が満足して使っているし、今後いずれどこかのタイミングで切り替えなければならないものでもある。iPhone 17eは、その決断を早めてくれる。

 なお目立たない変化ではあるが、側面にあったSIMスロットの穴や節目が消え、製品の美しさが少しだけ増すことになった。

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