10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力:新生活”向けエントリーモデル(4/4 ページ)

» 2026年03月10日 22時00分 公開
[林信行,ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

「New Life」――Appleが日本市場に本気を出した?

 最近、インタビューなどでAppleの重役と話をすると、たまに「New Life」という言葉を口にする。最初は何のことかと思っていたが、どうやら日本で大々的に行われている「新入学・新生活応援キャンペーン」のことらしい。他の多くの国よりも圧倒的にカレンダー通りに動く国が日本だ。

 入学も引っ越しも転職も、ほとんどがこの時期に集中しているからこそ慣行として続いている一大キャンペーンだが、Appleもこの4〜5年ほどで、その重要さに気が付き始めたのではないかと思っている。

 だからこそ、学生や社会人のフレッシュな人たちが自分用に製品を買うこの時期に合わせてiPhone 17eやMacBook NeoといったiPhone、Macのエントリーモデルをそろえてきた。それも日本市場では10万円を切るか上回るかがかなり重要なポイントなので、この円安とメモリ価格高騰の中でも、何とか日本で10万円以下の価格で提供できるように仕様を決めた、というのがMacBook NeoとiPhone 17eの開発背景ではないかと私は思っている(Appleは、そうは語っていないが、10万円以下にすることが非常に重要だったとは認めている)。

 9万9800円の価格は既に十分に安いが、学生や教職員であれば「学生・教職員向けストア」でさらに安く購入できる。学割価格は8万4800円で、通常価格から1万5000円引きだ。対象は大学/高等専門学校/専門学校の在学生で、進学が決まった合格者も含まれる。教職員(小/中/高/大学/専門学校)も対象で、学生本人だけでなく父母が代わりに購入することも認められている。

 これを併用すれば、MacBook NeoとiPhone 17eをセットで、実質負担額では18万4600円でそろえることができる。これは何かと物入りな多くの学生にとっても、かなり魅力的かつ現実的な価格なのではないだろうか(ちなみに、延長保証のAppleケア+も学割で約10%引きで加入できる)。

価格が安いのはiPhoneを同時購入してもらうため?

 実際、Appleの本当の狙いは、このように新しいMacとiPhoneをセットで使ってもらうことにあるのではないかと思っている。他社には真似ができないApple製品ならではの最大の強みは、iPhone/iPad/MacといったApple製品同士での自然な連携だ。

 例えばiCloudを使っていれば、MacのPagesで書いていた文章が自動的にiPhoneにも同期されるため、電車移動中に続きをiPhoneで書くといったことも可能だ。同様にMacのWebブラウザでコピーしたテキストを、iPhoneのアプリの文字入力画面にペーストしたり、Keynoteでのプレゼン時にiPhoneをリモコンに使ったり、友達との長文になりそうなメッセージをMacに切り替えてキーボード入力したりもできる。

 さらにiPhoneが寝室で充電しっぱなしでも、かかってきた電話にMacで応答したりと、ほとんど意識することなく異なるデバイスを行ったり来たりして同じ作業を続けられる。

 このiPhoneとMac間の連携で、特に利便性が高いのが「iPhoneミラーリング」という機能で、別の部屋で充電しっぱなしのiPhoneの画面をMac上で呼び出して、Macのトラックパッドとキーボードで遠隔操作できる(日本語入力は少し難がある)。

Apple MacBook Neo ノートPC 99800円 低価格 10万円切り モバイルPC お手軽 MacBook Neoでは、iPhoneとの連携も驚くほどスムーズに行える。写真は「iPhoneミラーリング」を使っているところ

 例えば、この「iPhoneミラーリング」の遠隔操作でiPhone専用のビデオ編集ソフトのCapCutを起動し、そこにMacで編集していた動画ファイルをドラッグ&ドロップして転送といったことも可能だ。この連携に慣れてしまうと、他のPCとスマホの組み合わせにはなかなか移行できなくなる。

 もっと安い低価格なPCは他にもある。もっと安いスマートフォンもあるだろう。だが、バラバラに動くそれらの機器の組み合わせと、まるで1つの製品のように連携するMacとiPhoneとでは日々のちょっとした作業のしやすさに大きな差が生まれる。

Macの新しい入口に適したMacBook Neo

 MacBook Neoは、Appleが目指す「Macの魔法を、もっと多くの人に」という思いを、価格という最も訴求力のある形で示した製品だ。シングルコアの瞬発力でM3 MacBook Airを超え、日常の使い方では「遅い」と感じる瞬間がほとんどない。

 シトラスやブラッシュという、これまでのMacになかったフレッシュなカラーバリエーションも備え、新入学や新生活に彩りと楽しみを添えてくれる。

 「安いから妥協する」のではなく、価格を通して新たな可能性の門戸を開く――そんなポジティブな姿勢が製品の随所から感じられる。

 Macを使ったことがない人の最初の1台として、あるいはiPhoneとの連携をフルに生かしたい人の入口として、MacBook Neoはかなり説得力のある選択ではないかと思う。

Apple MacBook Neo ノートPC 99800円 低価格 10万円切り モバイルPC お手軽 MacBook Neo シトラスのパッケージ
Apple MacBook Neo ノートPC 99800円 低価格 10万円切り モバイルPC お手軽 安価な製品でも、細かなところまでサプライズがある。一度剥がしたらおしまいの本体の包装紙に「hello」の文字が刻まれている

※記事初出時、MacBook Neoが2万4000円分のApple Gift Cardのクレジットがもらえるキャンペーンの対象と紹介しておりましたが実際には対象外でした。また、MacBook Airに関する表記も修正しております。合わせて、おわびして訂正します。

前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月19日 更新
  1. 「Gemini 4 Argon」の一般提供スタート/Metaが「Muse Wonder」シリーズを発表 (2026年10月18日)
  2. Appleの「HomeView」は日本未発売 ならプライム感謝祭で2万3980円の「Echo Show 8」は買いか? できることを比べてみた (2026年10月16日)
  3. 秋の夜長に快適な長文入力を――PFU「HHKB」シリーズがセールで2万3560円から! (2026年10月17日)
  4. Googleが新フロンティアモデル「Gemini 4 Argon」を発表/OpenAIがAIモデル「GPT-6.1 Sol」を公開 (2026年10月04日)
  5. ドウシシャ、80年代レトロ筐体を採用したBluetooth対応の大型CDラジカセ 11月4日から「GREEN FUNDING」でプロジェクト開始 (2026年10月16日)
  6. 個人向けMicrosoft 365のストレージ容量が削減、代わりにAI機能を開放──Microsoftの狙いは? (2026年10月16日)
  7. 1箱6キー入りで2万7500円! 特別仕様のROGミニチュアキーキャップセットがアキバに降臨 (2026年10月17日)
  8. NVIDIA「RTX Spark」搭載ノートPCの実力は? ASUS「ProArt P14」実機レビュー 3D描画はRTX 5070 Laptop超えも (2026年10月16日)
  9. NVIDIAの新SoC「RTX Spark」は何がすごい? Blackwell+Grace統合で薄型PCが“トークン生成工場”に変わる理由 (2026年10月16日)
  10. アイオーデータ製品が15%オフ! TV買い替え時の録画保護に役立つダビング用DVDレコーダーや、PS5/Switch 2対応ディスプレイがお得に買える (2026年10月16日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー