Micronは4月16日(米国山岳部標準時間)、232層QLC NANDを採用するクライアント(PC)向けM.2 SSD「Micron 2500 SSD」のサンプル出荷を開始した。200層超のQLC NANDを採用するクライアント向けSSDとしては世界初の製品で、フォームファクターは「Type 2230」「Type 2242」「Type 2280」の3種類、容量は512GB/1TB/2TBの3種類を取りそろえる。232層QLC NANDを採用するクライアント向けM.2 SSDは今後、同社のコンシューマーブランド「Crucial(クルーシャル)」からも発売される予定だ。
4月25日(日本時間)、本製品のAPAC(アジア太平洋地域)向け説明会が開催されたので、その資料を交えつつ本製品の概要を解説する。
先述の通り、Micron 2500 SSDは世界で初めて200層超のQLC NANDを採用するクライアント向けSSDとなる。実装密度は176層QLC NAND(従来製品)比で30%、232層TLC NAND比で31%向上している。
入出力速度は毎秒最大2700MTで、従来製品比で読み出しは最大24%、書き込みは最大32%の速度改善が図れたという。
本製品は「日常使いにおけるパフォーマンスと電力効率」を優先しつつ、「QLCの価値(コストパフォーマンス)とTLCのパフォーマンスの両立」を目指して開発されたという。主なスペックは以下の通りだ。
Micronが独自に実施した「PCMark 10」によるストレージテストの結果や公称値ベースでの性能を見てみると、QLCを採用する競合製品はもちろん、TLCを採用する競合製品に勝るとも劣らない性能を発揮できていることが分かる。ただし、本製品はDRAMレスでクライアント(PC)のメインメモリの一部をキャッシュとして利用するため、性能を遺憾なく発揮するにはクライアントのCPUやメモリにも一定水準の性能が求められることになる。
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