レビュー
» 2013年01月30日 11時00分 公開

かなり小型軽量化+スマホ連携も強化──WiMAXルータ新モデル「AtermWM3800R」を“買い換え目線”で速攻チェック“WiMAX Speed Wi-Fi”レビュー(2/3 ページ)

[島田純(撮影:矢野渉),ITmedia]

スマホアプリで、より便利に

photo バッテリー残量チェックやリモート操作できる無料のスマホアプリ「Aterm WiMAX Tool」(iOS版/Android版)。Android版はスマホ操作で最大250時間となる休止状態からの復帰(リモート起動)が行えるようになった。じつはすごい機能である

 休止状態の待機時間が大きく延長されたことにともない、AtermWM3800Rはより積極的に、便利に「休止状態」を活用できるようにする工夫も取り入れている。それがスマートフォンアプリ「Aterm WiMAX Tool」(iOS版/Android版 ともに無料)だ。

 Aterm WiMAX Toolは、これまでも手元のスマートフォンでバッテリー残量のチェックやスリープ移行/再起動、機器設定といったリモート操作が行えたが、WM3800Rでは「休止状態からの復帰」操作も行えるようになった。

 これまで、スリープ復帰であれば接続してるWi-Fi機器(スマートフォン)での通信要求と連動して復帰できたが、休止状態の復帰は(Wi-Fiもオフにするため)本体のボタン操作が必要だった。WM3800Rはこの点を改善し、休止状態もリモート操作で復帰できるようにしたわけだ。

 これはBluetooth通信とBluetooth内蔵スマートフォンを利用する仕組みとのことだ。ユーザーレベルではBluetooth機能は基本的には使用できず、仕様としてもBluetooth搭載の文字列は見られないが、休止状態時にわずかな消費電力で済むBluetoothのみ(と復帰や状態保存に必要な一部内部回路)を有効にし、Aterm WiMAX ToolよりBluetooth通信で復帰指示を行う仕組みで実現する。現時点、この機能はAndroid版アプリのみで利用できる(なお、休止状態時にiPhoneやPCなどの適当なBluetooth内蔵機器で検索すると、実は本機が見つかる。動作範囲外だが、ここから復帰のアクションを起こすこともできたりする)。

 休止状態/スリープなど、昨今のポータブルルータは長時間動作や起動時間を短縮させるため、工夫した動作モードをいくつか備えるモデルが主流だが、「休止状態から復帰」できるのはこれまでのモバイルWi-Fiルータにはなかった機能だ。実際に使うと不思議かつ、非常に実用的である。待機状態での待機時間の延長と合わせて、WM3800Rをおいしくかしこく便利に使うポイントになるといえる。「通信をしない時は休止状態で待機」の使い方をこの新機能とともに有効に活用すると、実際の利用可能な時間はかなり延ばせそうである。

photo Android版は、ステータスバー領域にルータのバッテリー残量を表示させることもできるようになっていた。こちらもジミに便利だ

 このほか、AtermWiMAX Toolでは 設定→常駐アプリ有効にチェックを入れることで、Android端末のステータスバー領域にバッテリー残量を表示することも可能になっていた。こちらも一見ジミだが、スーパー便利である。以前よりバッテリー残量のチェックだけなのにAterm WiMAX Toolsアプリを起動するのはちょっと面倒と思っていたが、こういった細かい部分の機能改善・追加はうれしいポイントだ。

 さらに欲を言えば、WiMAXの通信状態や公衆無線LANの接続状況などもステータスバー上で表示することできるようになれば文句なしだが、この点は今後のアプリのバージョンアップに期待したい。


有機ELディスプレイ+スマホ給電機能を新たに搭載

photo 新たに有機ELディスプレイを搭載し、前モデル比で視認性が大幅に向上。屋外でも非常にくっきりはっきり見やすくなった

 Atermシリーズの従来モデルは、電波状態やバッテリー残量などを示す状態通知インジケータが単なるLEDの本数や色で表示される仕様だったため、実はかなり視認性が悪かった(とくに外出時の太陽光下では、手で影を作らないと内容を確認できなかった)。

 この点、WM3800Rは「有機ELディスプレイ」を備え、かなり視認性が高まった。一部には、通信さえビシッとできればいいよ、どうせバッグやポーチに入れたままだし、スマホアプリでチェックできるし──というモバイラーも多いと思うが、機能に慣れるまではそんなユーザーも少し苦労したはずだし、やはり機器単体でもしっかり通信状態やバッテリー残量を確認できるに越したことはない。屋外でも各種ステータスを目視で確認しやすくなったのはとてもうれしい部分だ。

 WM3800Rは、WiMAXルータとしては初となる「スマートフォンへのUSB給電機能」も備わった。同様の機能は、NECアクセステクニカ製の端末としてNTTドコモのXiに対応したLTEルータ「MR01LN」などが対応するほか、最近のタブレットなどでも備わってきているが、要はUSBモバイルバッテリー代わりになる機能である。

 スマートフォンのバッテリーが切れても本機のバッテリーで延長動作が可能ということで「もしもの時」に便利に使えそうだ。機能は本機の電源をオフあるいは休止状態時に有効になり、付属するUSB Standard-A変換ケーブルを用いてスマートデバイスと接続する。本機のバッテリー残量が20%まで減ったら(逆に本機が利用できなくなるのを防ぐため)給電を自動でストップする機能も備わっている。自動ストップは残量20%、同40%、同60%で設定できる。

 出力は5ボルト/最大1000mA近くとし、一般的なスマートフォンや携帯電話、ポータブル音楽プレーヤー類への給電が可能となっている。ただ、本体の電源をオフか休止状態にしてからでないと機能しないため、WiMAX通信で利用しながらスマホを充電──といったよくありそうな用途には使えない。発熱などを考慮し、安全性を確保するためと予想されるがこちらは少し残念だ。

 (初出時、NECアクセステクニカより示された出力値に修正がありました。正しくは上記内容の通りです。お詫びして修正いたします)

 さて、これまでのWM3600Rで便利だったものに「公衆無線LANへの接続/自動切り替え」機能があった。もちろんWM3800Rも対応しており、新たにワイヤレスゲート、ケーブルTV Wi-Fiの2つのサービスが利用可能(対応確認済み)となった。このうちワイヤレスゲートはヨドバシカメラでWiMAX端末を購入した際に加入するケースも多いサービスのため、公衆無線LANも併用/まとめて1本化できるできるのはやはりうれしい機能である。


photophoto これまでのモデルと同様に、専用クレードル(PA-WM08C)も別売のオプションとして用意する。単体価格は3000円前後だ(Flat年間パスポート契約時はプラス2000円前後)。後面に有線LANポート、ルータモード/アクセスポイントモードの切り替えスイッチ、ACアダプタ接続用USB Micro-Bポートが備わる

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