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前回述べたように、Surface 2/Pro 2は順当に進化するようだ。
ただ、筆者が個人的に残念だと思うのが「3G/LTE対応」に関する仕様だ。以前Bloombergが報じた情報から「Snapdragon+LTE内蔵版も?」と紹介したが、ふたを開けてみればSurface 2で採用されたプロセッサはNVIDIAのTegra 4で、ネットワークもWi-Fi対応のみとなる仕様だった。
もっともワイヤレスWAN機能については「携帯キャリアや地域ごとの縛りを受けるため、Wi-Fi版より販売が難しくなる」「3G/LTEモジュールの分、コストが上乗せされる」などの課題はあるが、「常時インターネットに接続してクラウドサービスを利用する」というWindows 8/8.1の思想を生かすならば、むしろSurfaceシリーズは積極的に3G/LTEを搭載し、一般ユーザーにこそアピールすべきである。
特に最近は、“ユーザーが最初に触れるデバイス”がPCではなく、スマートデバイス(スマートフォンやタブレット)のユーザーが増えている。「インターネット接続が当たり前」の世界を目指すSurfaceも同じユーザビリティを実現すべきだというのがその理由の1つだ。とはいえ筆者は、Microsoftは近い将来、QualcommのSnapdragonプロセッサと3G/LTEモジュールを内蔵したSurface追加モデルの提供を行うのではないかと予測している。
では、日本市場はどうか。Surface 2/Pro 2は登場すると思うが、LTE内蔵モデルは他国より未知数な傾向だ。現行モデルのSurface Proは、日本市場投入時点ですでに旬の時期を過ぎていた感が強かったが、2ではスパッとすぐ出してほしい。このあたりはソフトウェアではなくハードウェア展開のビジネスの難しさと思える。
現在、Microsoftが直面している問題は何か。
である。
(1)はNokiaの携帯端末部門買収が大きな役割を果たす。現在はNokiaが展開するLumiaシリーズを、Surfaceのような“スマートフォンにおけるリファレンスモデル”に位置付けることで、Microsoft自身がデバイスの訴求をできるようになるほか、プラットフォーム開発のスピードが向上するメリットがある。
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