| ココが「○」 |
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| ・AtomからCore i5まで選べるCPU |
| ・バッテリー交換可能な保守性の高さ |
| ・別売のキーボードやペン入力に対応 |
| ココが「×」 |
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| ・タブレットとしては比較的厚くて重い |
| ・Core i搭載機なので冷却ファン内蔵 |
| ・Core i搭載機では抑えめの性能 |
デルの「Venue 11 Pro」(レビューまとめはこちら)は、10.8型フルHD液晶ディスプレイを搭載したWindows 8.1タブレットだ。幅広いCPUの選択肢を用意しているのが特徴で、厚さ10.2ミリのAtom Z(開発コード名:Bay Trail-T)搭載モデル、厚さ15.4ミリの第4世代Core i3/i5(開発コード名:Haswell)搭載モデルから選択できる。
今回は国内販売モデルの最上位に近いハードウェア構成の米国版を入手した。基本スペックは、CPUがCore i5-4300Y(1.6GHz/最大2.3GHz)、メモリが4Gバイト(DDR3 1600MHz/デュアルチャンネル)、ストレージが128GバイトSSD(Serial ATA)で、タブレットとしてはハイパフォーマンス志向の内容だ。フルサイズのUSB 3.0ポートを搭載し、交換可能なバッテリーを採用するなど、法人ユースでの拡張性と保守性にも注力している。一方、10〜11型クラスのタブレットとしては、ボディが比較的厚くて重い。
液晶ディスプレイの画面サイズは10.8型ワイドで、フルHD(1920×1080ドット)表示に対応し、画素密度は約204ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)だ。最近の製品では特筆するほどの画素密度ではないが、それでもWindowsタブレットとしては高精細な部類に入る。実際、Windows 8.1の表示は精細に感じられる。
専用アクセサリが充実している点も大きな特徴だ。キーボードは、本体と合体してクラムシェルノートPCのように使えるバッテリー内蔵の「キーボード−モバイル」、画面カバーを兼ねる薄型軽量の「キーボード−スリム」と2種類を用意しており、好みにあった使い方ができる。さらにUSB 3.0やDisplayPort、有線LANなど充実した端子類を備える「ドッキングステーション」、筆圧対応ペンの「アクティブスタイラス」(シナプティクス製)、Micro SIMスロット(3G/HSPA+対応SIMロックフリー)のオプションも提供する。
これらを使うことで、Ultrabook(ノートPC)やデスクトップPCのように使えることから、同社では1台3役の“3in1”タブレットとしてアピールしている。特に、従来型PCとの高い互換性が魅力のWindows 8.1タブレットとして、キーボードは必須アイテムといえるだけに、タイプの異なる2種類の専用オプションは大きなアドバンテージだ。

エッジに丸みをもたせたタブレットとしてオーソドックスなフォルムだ。画面サイズは10.8型ワイドで、フルHD(1920×1080ドット)表示に対応する(写真=左)。明るく視野角が広いため、見た目の印象は良好だ。10点対応のタッチパネルを搭載するほか、別売のアクティブスタイラスによるペン入力にも対応する。中央に「DELL」のロゴを据えたシンプルな背面カバー(写真=右)。ラバー風のしっとりとした塗装がされている。背面の左上にはNFCを内蔵。カメラは2基を搭載し、インカメラが約200万画素、アウトカメラが約800万画素だ
背面のカバーはツメで固定されており、全体が外れる仕組み(写真=左)。カートリッジタイプのバッテリーは簡単に交換できる。バッテリー容量は36ワットアワーで、約10時間駆動をうたう。ACアダプタはプラグ一体型で55(幅)×79(奥行き)×28(高さ)ミリと薄型のコンパクトサイズで、プラグを収納できる。重さは89グラム、本体に接続するUSBケーブル込みで114グラムだ(いずれも実測値)。背面カバーを外すと、ユーザーによる交換はメーカー保証対象外となるが、SSDや無線LANモジュールにもアクセスできる(写真=右)。評価機が搭載する128GバイトSSDはSanDisk「SD6SP1M128G1012」、IEEE802.11a/b/g/nの無線LANモジュールはIntel「DualBand Wireless-N 7260」だった(いずれもM.2タイプ)。Bluetooth 4.0+HSも搭載する

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