ボディの具体的なサイズは、約560(幅)×265(奥行き)×457ミリ(高さ)で、重量は約12キログラムだ。23型ワイドと画面が大型で、しっかりとしたスタンドもあるために設置の際には力がいる。
ディスプレイ側に2基のUSB 3.0、SDメモリーカードスロット(SDXC対応)、ヘッドフォン/マイク兼用端子、HDMI入力を装備するほか、スタンドに有線LAN、2基のUSB 2.0、サブウーファ出力を備える。ディスプレイ上部には92万画素のWebカメラも装備しており、過不足ない接続性を備えているといえるが、光学ドライブは省かれている。最近は液晶一体型であっても光学ドライブを省いている製品は珍しくなくなってきたが、この大きさならば内蔵していてもらいたい
目を引くのはやはりデザインだ。艶のある鮮やかな赤色は、モータースポーツファンならば間違いなく「フェラーリ」を連想するであろう見事な「イタリアンレッド」だ。思わずフェラーリのステッカーでも張って「フェラリスタ」仕様にしたくなるだろう。あるいは、サッカーファンならば、このレッドとブラックとのツートーンカラーを「ロッソネロ(イタリア語で赤と黒の意味、ACミランの相性でもある)」と表現したくなるかもしれない。
いずれにしてもPCのカラーリングとしてはきわめて異例であり、存在感は抜群だ。プレミアムなイメージを演出することに成功している。
デザインと並んで本製品の大きな特徴といえるのが、画面を手前に引き寄せることができる独特の機構をもつスタンドだ。機構自体はシンプルでL字型スタンドのコーナーと画面部との連結部それぞれにヒンジがある。
高さの調整をL字型スタンドのコーナー部にあるヒンジで行っているため、標準状態から画面の高さを下げると自然に画面が手前側に寄ることになる。どうということはないギミックであるが、「画面の高さの調整のために垂直に移動しなければならない」という先入観があるためか、意外にこのような機構をもつ液晶ディスプレイや一体型PCは少ない。
そして、タッチでの操作を考えると、この「手前に寄ってくる」ギミックが実に都合がよい。画面との距離が15〜20センチほど(角度によってことなる)変わるだけであるが、印象はまったく異なる。キーボード入力する際は標準状態のほうが落ち着いて作業しやすいし、タッチ操作をする際は手前に引き寄せて画面を接地させたほうがカジュアルに操作できる。
さらに、この引き寄せられるギミックには画面側の端子等にアクセスしやすいというメリットもあり、実際に引き寄せて使うことを意識した配置になっている。引き寄せる際は画面の下側が手前にくることを考慮し、右側面の下側に2基のUSB3.0ポート、底部にSDメモリーカードスロットを配置。また、左側面の下側にはHDMI入力とヘッドフォン/マイク兼用端子、底部左側にHDMI入力切り替えボタンを用意している。
デザイン重視の液晶一体型PCにありがちな端子類へのアクセスしにくさがなく、画面の裏側に手を回して手探りで端子類やスロットを探したり、いちいち腰を上げて裏側を確認するといったような作業が必要ない点がありがたい。
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