本業のライフセービング的な活用以外にも、多くの人が訪れる監視所だけに、多様な問い合わせがスタッフに寄せられるが、その回答を探すのにもYOGA TABLET 8を利用している。原則として、当直中は私物のデジタル機器を監視所に持ち込めないことになっているので、Web検索などでYOGA TABLET 8が唯一の頼りになるという。
また、救護室では、海外からきている来場者にたいして、問診したり処置の説明、病院に行くようにアドバイスするときに、英訳したドキュメントをYOGA TABLET 8で見せることで、コミュニケーションの負荷を軽減している。
朽木氏は、YOGA TABLET 8について、軽量薄型なので“気軽に”持ち歩けるだけでなく、本体に組み込んだスタンドを使えばどこにでも“気軽にすぐ”おけるといったボディ形状を高く評価している。
また、コンセントの数など制約がある監視所で使う場合、すでに使っている無線機や救命機器の充電、放送設備などでコンセントが埋まっていて、YOGA TABLET 8をつないで充電することが難しい。しかし 満充電にしておけば夕方に活動が終わった時点でも80%も残っているなど、省電力性能も有効だと語っていた。
なお、YOGA TABLET 8は、主に監視所の屋内で使うことがほとんどだということだが、それでも、波打ち際近くの吹きさらしの場所であり、かつ、ライフセーバーたちが海水でぬれていたり砂がついていたりする手でそのまま使うことも多い。しかし、Lenovo House Beach Mercheと同様、YOGA TABLET 8は故障することもなく、海水や砂がついた手でもストレスなくタッチ操作ができると朽木氏は説明している。
朽木氏は、夏の間は鎌倉ライフガードに所属して由比ヶ浜などの海岸で活動しているが、本業はオーストラリアの地方公務員としてゴールドコーストで“プロの”ライフセーバーとして活動している。オーストラリアでは、海における救助組織として、沿岸警備隊、警察消防、そして、地方自治体のライフセービングが活動している。
警察消防だけでなくライフセービングが公的な海難救助組織として存在する理由として、朽木氏は、「ライフセービングは波打ち際から200メートルといった海岸で事故発生するエリアで救助活動を行う。海岸で発生する大きな波に打ち勝って救助活動を行う技術を持つのはライフセーバーだけだ」と説明する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.