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世界初のRealSense搭載PC、新設計の10.1型2in1、8型タブレットも――富士通「FMV」&「ARROWS Tab」秋冬モデルの見どころ2014年PC/タブレット秋冬モデル(2/3 ページ)

» 2014年10月10日 13時00分 公開
[ITmedia]

ユビキタス製品グループの「総力戦」となった発表会

 富士通は同日、都内で新製品発表会を開催。同社が「ユビキタスプロダクト」と位置付ける個人/法人向けのPCとタブレット、NTTドコモが販売するスマートフォンとタブレットの新製品をまとめて発表した。

齋藤邦彰氏(同社執行役員常務 ユビキタスプロダクトビジネスグループ グループ長)

 最初に登壇した齋藤邦彰氏(同社執行役員常務 ユビキタスプロダクトビジネスグループ グループ長)が、「本日は総力戦。新製品から富士通が相変わらず元気だと感じていただきたい」と述べるように、市場が異なるこれだけ多くの製品を一堂に会した発表会の実施は、同社として異例。厳しい市場動向の製品もある中、個々の機種にとどまらず、ユビキタスプロダクト事業全体としての成長戦略を強調する狙いが見て取れた。

 齋藤氏は、国内市場の動向を「PC市場は個人向けが縮小傾向だが、法人向けはタブレットが急伸長している。スマートフォン市場はiPhoneのシェア拡大でAndroid勢が苦戦する一方、MVMOの急速な普及で多様化。クラウドサービスの本格普及、ウェアラブルやオートモービルなどIoT時代の到来、といった新たな潮流もある」とまとめたうえ、「厳しい局面も多いが、チャンスも多い」と意気込む。

 2013年の同社セグメント別売上高では、ユビキタスプロダクトが1兆円以上で全体の22.4%を占める。齋藤氏は「実際にユーザーが触れる重要なセグメントで、他分野を支える位置付けにもあり、新たなデバイスの提供、新規領域の開拓を行うことで、ワークスタイルやライフスタイルの変革を促していく」と、その役割を述べた。

 ユビキタスプロダクトの成長戦略は、設計から製造まで行える垂直統合モデルとデバイスのカスタマイズ力で顧客ニーズに幅広く対応する「既存領域」、スマートデバイスの積極展開でワークスタイル変革を実現する「イノベーション領域」、実証実験などを通じて新デバイスを提案し、社会的課題の解決に挑戦する「ソーシャルイノベーション領域」の3つに注力することで、「新たな潮流を捉え、世界中の顧客とともに進化する」と締めくくった。

ユビキタスプロダクトビジネスを取り巻く環境の変化(写真=左)。ユビキタスプロダクト事業の位置付け(写真=右)
富士通の成長戦略とユビキタスプロダクトの役割(写真=左)。既存領域における取り組み(写真=右)
イノベーション領域における取り組み(写真=左)。ソーシャルイノベーション領域における取り組み(写真=右)
竹田弘康氏(同社執行役員 パーソナルビジネス本部 本部長)

 続いて、竹田弘康氏(同社執行役員 パーソナルビジネス本部 本部長)が、国内のPC/タブレット市場動向を紹介した。

 法人向け市場は、2013年度にWindows XPサポート終了や消費税増税を背景に大きく伸長し、2014年度も底堅い需要があり、今後も800万台規模の需要が継続すると予測。また、ワークスタイル変革の意識が高まり、Windowsタブレットが高い成長率で拡大していると指摘した。多くのPCメーカーが個人市場から法人市場へシフトし、市場競合が激化する中、「富士通の強みは幅広い顧客基盤、垂直統合、自社R&Dの総合力にある」とする。

 個人向け市場については、PCの買い替えサイクル長期化により、出荷台数は縮小傾向にあるが、PC稼働台数は大きく減少せず、これまで通り利用され続けると予測。「今後さらに多様化するユーザーニーズに対し、技術革新に挑み続け、新たな体験をいち早く提供していく」と語った。

国内法人市場の認識(写真=左)。法人市場におけるユビキタスの強みと取り組み(写真=右)
国内個人向け市場の認識(写真=左)。個人向け製品の取り組み(写真=右)
パーソナルビジネスの方針(写真=左)。顧客の声視点で商品展開(写真=右)
法人向けPC/スマートデバイスのラインアップ(写真=左)。発表会場には法人向け製品も多数展示(写真=右)。手前の黒いタワーは、Xeon E5/Quadro搭載のワークステーション新モデル「CELSIUS M740」
法人向け10.1型Windowsタブレット「ARROWS Tab Q555/K64」。スリムキーボードを装着した様子(写真=左)。クレードルとワイヤレスキーボードを組み合わせた様子(写真=右)
Q555/K64、同K32の特徴
法人向け8型Windowsタブレット「ARROWS Tab Q335/K」。タブレット単体(写真=左)。専用ケースを装着した様子(写真=右)
Q335/Kの特徴

 最後に登壇した高田克美氏(同社執行役員 モバイルフォン事業本部 本部長)は、NTTドコモが販売するAndroidスマートフォンやタブレット、フィーチャーフォンをまとめて紹介した。

高田克美氏(同社執行役員 モバイルフォン事業本部 本部長/写真=左)。モバイルフォン事業本部における個人向け製品ラインアップの考え方(写真=右)
NTTドコモが販売する「ARROWS Tab F-03G」は、2560×1600ピクセル/NTSC比99%広色域表示の10.5型有機ELディスプレイを搭載したAndroidタブレット(写真=左)。10型以上のディスプレイを搭載した3G/LTEタブレットでは世界最軽量(2014年9月30日、富士通調べ)となる、約433グラムの軽量ボディを実現した(写真=右)
F-03Gを構成するパーツ類(写真=左)。2560×1440ピクセル表示の5.2型スマートフォン「ARROWS NX F-02G」、シニア向けフィーチャーフォン「らくらくフォン4 ベーシック4 F-01G」とともにF-03Gを水槽に沈め、防水仕様をアピール(写真=右)

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