既報の通り、3月9日(現地時間)に米国で行われたスペシャルイベントの発表を受け、国内でも報道関係者向けに新製品タッチ&トライイベントが実施された。
今回発表されたハードウェアは大きく2つ。1つは4月24日の発売が決定した「Apple Watch」。もう1つが4月10日発売の12型液晶ディスプレイを搭載した「新しいMacBook」だ。ここでは新型MacBookに絞って使用感をリポートしよう。
新しいMacBookの概要を改めておさらいすると、最薄部わずか13.1ミリ、重量約920グラムの極薄軽量ボディに、12型Retinaディスプレイ(2304×1440ピクセル/226ppi/アスペクト比16:10/IPS方式)を搭載したノート型Macだ。従来機のCore iシリーズより省電力なCore Mを採用し、Macで初めてファンレスを実現したモバイルノートでもある。
スペシャルイベントのライブ中継をご覧になった方は、このMacBookで採用された2つの新機構――感圧タッチトラックパッドと、新型キーボードが気になっている方は多いだろう。処理性能やディスプレイの解像度などは、新技術がそのまま“改良”になりやすいが、操作系の体験の変更は文字通り“改良”になるとは限らないからだ。
まずは感圧タッチトラックパッドについて。これは実際にパッドを押し込むと、通常のクリックでカチッ、さらに強く押し込むとカチッと2段階のクリックを“感じる”。感じると書いたのは、実際には従来のボタンのようには押し込まれていないからだ。パッド下に内蔵された感圧センサーが指の圧力を検知し、その強弱によってTAPTIC ENGINEが振動を起こしてあたかもクリックしたかのようなフォースフィードバックを行っているという。
手元でははっきりとクリックしているのだが、実際は疑似的に作り出された感覚というのが実際に体験してみても信じられないほどよくできている。指を押し込む、それに対してカチッとパッドが沈んだように“感じる”。これまでのボタン一体型トラックパッドで期待する感覚とあまりに似ているため、説明されなければ分からないくらい自然な入力になっている。
そして自然な入力を実現しながら、強めのクリックという新しい操作を加えているのが特徴だ。なお、強めのクリックはアプリケーションごとに、ファイルの中身をプレビュー(Quick Look)したり、単語の辞書引きをする、地図を開く、パッドを押し込んだ力加減によって動画を早送りするといった機能が割り当てられている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.