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» 2015年04月10日 16時01分 公開

「Apple Watch」はどれを選ぶべきか? どちらの手に巻くべきか?本田雅一のクロスオーバーデジタル(2/3 ページ)

[本田雅一,ITmedia]

あなたが巻くのは左腕? それとも右腕?

 もっとも、本誌の読者には、「そのようなことはApple Watchを選ぶうえで、まったく必要のないものだ」と思う方もいると思う。「スマートウォッチとして、Apple Watchの実力はどうなのか?」ということが、そもそもの情報として欲しいということだ。

 しかし、この評価について簡単には下せないと考えている。

 スマートウォッチに求められているのは、スマートフォンが取得する使用者個人につながる情報を、スマートフォン本体を使わずにさり気なく通知することだと思う。もちろん、スマートウォッチ側からスマートフォンに対し、リモートで指示することで簡易的な返信をしたり、音声認識で情報を引き出すといったインタラクティブな操作も可能だ。生体センサーを用いた健康管理やフィットネス情報も得られるだろう。

 しかし、それらは付加機能……いわば「オカズ」であり、それまで使っていた時計を机の引き出しにしまい、毎日左手首に巻く時計として選ぶかどうかは、「スマートフォンからの通知を、腕時計というカタチのデバイスを通して得たいのか?」という部分に集約されると考えている。

 そうした意味では、筆者にとってのApple Watchのライバルは、Android Wearを搭載したスマートウォッチではなく、またタグ・ホイヤーがインテルやグーグルと共同で開発しているスマートウォッチでもなく、右腕に巻くソニーの「SmartBand Talk」なのだ。機能的には圧倒的に劣るが、通知という意味ではさり気なく、また時計でもないところ(腕時計を毎日している人ならば、右手首に装着するタイプの製品)がいい。

 筆者の場合、Apple Watchを入手したならば、左腕に巻くときももちろんあるだろうが、頻度としては右腕に巻く機会のほうが多いだろうと想像している。左腕で竜頭とタッチパネルを操作することになるが、筆者ぐらいの世代だと気に入った時計は誰にでもあるものだ。人それぞれにライフスタイルがあるので、ここはシンプルに、「あなたならどちらの手首にApple Watchの居場所を見つけますか?」という質問にしておこう。

あなたは、それまで愛用していた時計をしまって、Apple Watchを左腕に巻く気持ちになれるだろうか?

 素晴らしい質感のApple Watchは、美しいディスプレイと曲面仕上げでケースとの一体感が素晴らしい外観を持ち、サスガと思わせる盤面デザインを切り替えられるようになっている。だが、個人的な好みから言うと「スーパーフラット」な高精細デジタルディスプレイよりも、立体的にレイヤーを重ねたデザインのほうが好みという面もある。時計にとってケースやカバーガラスの造形、仕上げも重要だが、盤面の作りもまた製品を選ぶ要素だと思う。

 ただ、Apple Watchの居場所を右腕とするのであれば、マグネットを使ったループ系のバンドは選ばないほうがよいかもしれない。機械式時計やクォーツ時計(防磁ケースを持たないもの)は、手首を交差させたときに悪影響を受ける可能性があるからだ。右腕にApple Watchを巻くならば、ケースやバンドへのこだわりを捨て、割り切ってApple Watch Sportを選ぶという選択肢が出てくる。

 筆者の場合、まだ右なのか左なのか。Apple Watchを自分が購入して使うというストーリーを考えるとき、どちらに巻くのかを決めかねている。故にどのモデルを使うのか、そもそも買って使ってみるかを迷っているのが現状だ。

 もっとも大きなネックとなっているのは、バッテリーの持続時間である。実際にはまる1日を越えて使えることもあるようだが、少なくとも2〜3日は安心して動いてもらわないと、左腕という場所は与えられないと考えている。もし、今のバッテリー持続時間でよいとアップルが判断したのであれば、せめて充電用ケーブルは2本、自宅用と携帯用を用意してほしいと思う。

 なお、以前にも書いたことだが、スマートウォッチとして、ユーザーインタフェースや通知の仕組み、盤面デザイン、時計としての作りや装着感は、現時点で他社の追従を許さない完成度であることは、これまでの記事を見ていただければ分かるだろう。

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