ココが「○」 |
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・MacBook Pro/Air並の打ち心地 |
・キーボードバックライトを内蔵 |
・側面/背面まで保護できる |
ココが「×」 |
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・Smart Keyboardより厚く重い |
・スタンドモードにはならない |
12.9型という画面の広さで注目を集める「iPad Pro」。対応する周辺機器としては、なにかと筆圧ペン「Apple Pencil」がフォーカスされることが多いが、同じく純正オプションの薄型キーボード兼画面カバー「Smart Keyboard」は、ノートPCに近い使い方を考えているユーザーにとって注目の的だ。
このSmart Keyboardは、iPad Proに搭載された新規格のコネクタ「Smart Connector」で取り付ける。サードパーティーがこれまで販売してきたiPad向けBluetoothキーボードと異なり、ペアリングの必要もなく使い始めることができ、また充電も不要で利便性は高く、今後Smart Connector対応の製品がさまざまなメーカーから多数登場することが期待される。
その先陣を切るのが、今回紹介するロジクールの「iK1200」だ。Apple純正のSmart Keyboardが可搬性を優先した薄型設計であるのに対し、iK1200は「MacBook Pro」や「MacBook Air」と同等のストロークを実現した外付けキーボードであり、かつ持ち歩く際には保護ケースとしても使える。今回はiK1200をSmart Keyboardと比較しつつ、特徴および使い勝手の違いを見ていこう。
iPad Proに新たに搭載されたコネクタのSmart Connectorは、磁力によってSmart Keyboardなどに取り付ける仕組みになっている。磁力と聞くと弱く外れやすそうな印象を受けるかもしれないが、実際にはコネクタの両サイド約30センチに渡ってガッチリと吸着する構造になっているため、本体を持ち上げたところで容易に外れることはない。
iK1200もこのSmart ConnectorでiPad Proに取り付ける構造を採用しているが、同じ外付けのキーボードでありながら、その性格は両者で大きく異なる。
Smart Keyboardはカバーの厚みが公称わずか3.2ミリ、キートップまで入れても厚みが5ミリあるかどうかという薄型設計で、iPad Proの薄さを損なわずに持ち歩くことが可能だが、覆われるのはあくまでもiPad Proの画面側だけで、側面および背面は露出したままだ。落下などに対する保護機能はほぼ皆無と言っていい。
そのため、側面と背面に傷がつくのを防ぐためには、純正の「iPad Proシリコーンケース」(税別9800円、以下価格は全て税別)のような背面カバーを追加する必要がある。
もともとSmart Keyboardは1万9800円、このiK1200は1万8880円と実売価格ベースでほとんど差はないのだが、背面カバーを追加するとなると、たとえサードパーティー製の互換品を選んだとしても、前者はコスト的にかなり割高になってしまう。現実的には、背面にカバーは付けず、本体ごと保護ケースに入れて持ち歩く形になることも多いだろう。
一方、iK1200はキーボード一体型のケースに分類される製品であり、iPad Proの背面も含めてすっぽりと覆ってしまう構造だ。外側の素材は俗に防水性ファブリックと呼ばれる繊維質のプラスチック素材で、二つ折りにして畳んだ状態では厚めの書類ケースのような外観になる。側面は、端子類にアクセスしやすいよう部分的に開放されているが、四隅および背面はがっちりガードされているので、こと保護性能に限れば、Smart Keyboardを圧倒している。
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