2016年は「VR元年」となるのでしょうか。Facebookを創業したマーク・ザッカーバーグ氏も「動画の次はVR」と予言。今更聞けないVR(Virtual Reality)の基礎知識、さらに「PCもスマートフォンもいらないVRの未来は?」など今だからこそ知っておきたい情報をお伝えします。
2016年は「VR元年」となると言われています。VR(仮想現実)では、自分で何かを体験しているような感覚で人工世界に入り込むことが可能です。現在では医療、観光、教育、車、航空宇宙産業、モノ作り、軍・警察、広告など、幅広く活用が考えられています。
基本的にはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)使用が中心で、Facebookが買収した「Oculus Rift」、プレイステーション VR、台湾の「HTC Vive」が注目どころとなっています。
世界最大級の家電・IT総合見本市「CES(Consumer Electronics Show)2016」では、Oculus Rift、プレイステーション VRなどに関心が集まり、中でも注目されたのはSamsungの「Gear VR」などスマートフォンのVR HMDでした。VR技術をスマートフォンへ搭載することで、多彩なコンテンツが可能になり、活用分野も広がるだろうと言われています。VRを含めたあらゆる機器がスマホ化するという見方もあり、各社の今後の発表が気になるところです。
Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏は、2月22日に行われたスペイン・バルセロナの「MWC(Mobile World Congress)2016」の講演で、テキスト、写真、ビデオの先はVRと予測しました。
Facebookは買収したOculus VRとSamsungの提携による「Gear VR」や、360度コンテンツの表示を開始するなど、VRには並々ならぬ思いがあることが分かります。
2月21日にSamsungの「Galaxy Unpacked 2016」(スペイン・バルセロナ)で参加者全員がGear VRを装着する中、ザッカーバーグ氏1人が笑顔でステージに歩く姿は、65万以上の「いいね!」と4万近いシェアを得ました。
コメントは、「なんか不気味」「ゾンビの行列の中を1人だけ生身で歩いてる」など、日本でもTwitterでは「怖い」「これがディストピアか」「さすがにゾッとする」などの反響が。会場の様子は動画で視聴できます。(該当部分は44分50秒前後)
2月11日、Wall Street Journalによって「GoogleがPCもスマートフォンも必要なく単体で利用できるスタンドアロン型VR HMDを開発中である」と報道されました。
Wall Street Journalによると、スタンドアロン型のHMDはスマートフォンセット型とは別に開発されており、年内に発表されるとする情報筋もありますが、まだ開発の初期段階であり、発表されない可能性もあるといわれています。
2016年は盛り上がるVR業界に目が離せない年になりそうですね。
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